東近江市の空き家解体補助金|抽選で10名、申込は10日間

道路沿いに残る黒く煤けた板張りの納屋

東近江市の空き家解体補助金(空家等解体費補助金)は、要件を満たしていても受けられないことがある制度です。令和8年度は申込期間が7月1日から10日までの10日間だけで、予算額を超える申込みがあったため公開抽選になり、当選者は10名でした。補助額は工事費用の5分の1、最大40万円です。

この記事では、市が公表している要件(ページ更新日 令和8年7月30日)と抽選の仕組みを整理し、外れた場合・間に合わなかった場合に何ができるかまで書きます。次年度の日程は変わりますので、住宅課空家対策推進係(0748-24-5669)へご確認ください。

目次

申込期間が10日間しかありません

まず、他の自治体との違いがはっきり出るのがここです。市のページの記載は次のとおりです。

期間 令和8年7月1日(水曜日)~10日(金曜日) 8時30分~17時15分 ※ただし、土曜・日曜日を除きます。

土日を除くと、実質8日間です。そして、受付は郵送ではなく必要書類を直接持参する方式です。

年度が始まってから動き始めると、間に合いません。必要書類には登記事項証明書・見積書・完納証明書が含まれます。解体業者に現地を見てもらって見積書を作ってもらうだけで、数週間かかることがあります。申込期間の中で書類を集めるのは、現実には難しい組み立てです。

遠方にお住まいの方向けには、代理人による申請が用意されています。委任状と代理人の本人確認書類が必要です。

抽選に外れると、要件を満たしていても受けられません

令和8年度は、申込みが予算額を超えました。市の記載です。

申込期間中に市の予算額を超える申込みがあり、公開で抽選を行います。

抽選会は令和8年7月29日午後2時、市役所204会議室で行われ、結果が市のページに公表されました。

人数扱い
当選者10名受付番号が市のページに公表。現地での立会いのため、後日連絡が入る
次点者3名当選者の辞退や交付決定の取消しがあった場合に、繰り上げて案内される

要件をすべて満たしていても、抽選で外れればその年度は受けられません。

補助金を前提に解体の計画を立てないでください。先着順で締め切られる市、予算到達で年度途中に終了する市もありますが、東近江市は窓口が10日間しか開かず、そのうえで抽選です。時期を逃せば申し込めず、申し込めても外れることがあります。

補助が出るかどうかは、解体を決めたあとに分かるのではなく、解体するかどうかを決める前に、出なかった場合の道も用意しておく問題です。

もうひとつ、市が注意事項に書いていることがあります。

抽選は予算の範囲内で行うため、最終当選者は補助金交付額が申請額以下になる可能性があります。

当選しても、満額とは限りません。10人目に当たった方は、残りの予算の範囲での交付になる可能性がある、という意味です。

東近江市の申込から交付までの流れ
10日間の窓口と、抽選という関門

ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。

申請時に「補助が出なくても自分で管理する」と誓わされます

見落とされやすいのですが、市は注意事項にこう書いています。

申請時には、「抽選に外れるなどの理由により、補助金が受けられなくても申請者が責任を持って空家等を管理する」などの誓約が必要です。

申し込んだ時点で、外れたあとの管理責任を引き受ける形になります。様式も「誓約書兼同意書」という名前です。

これは厳しい書き方に見えますが、理屈としては筋が通っています。補助金は、空き家を放置しないための後押しであって、管理義務を肩代わりするものではないからです。

空き家の管理責任は、補助金の有無にかかわらず所有者にあります。倒壊や外装材の落下で近隣に被害が出れば、所有者が責任を問われることがあります。「補助が出ないから、このまま置いておく」は、費用の問題を先送りしているだけで、責任は残ります。

建物と工事の要件を確かめる

東近江市の要件は、他市と比べると項目数が少なめです。

  • 住居や倉庫などとして使用されていないことが常態であること
  • 築40年を超えていることが確認できること
  • 東近江市内の解体事業者が施工する工事であること
  • 敷地内にある建築物、動産などのすべてを解体、撤去し、原則として敷地のすべてを更地にすること

「築40年超」が線です。昭和56年5月31日以前(旧耐震)を線にしている自治体が多いなかで、東近江市は年数で切っています。令和8年度でいえば昭和61年ごろまでの建物が入る計算になり、旧耐震より新しい家も対象になり得ます。

「市内の解体事業者」という条件にも注意してください。遠方にお住まいで、ふだん付き合いのある業者に頼みたい場合、この条件で外れることがあります。

そして、動産もすべて撤去する必要があります。家の中の家財を残したままの解体は対象になりません。

申請できる人

解体しようとする建築物の所有者です。そのうえで、市はこう書いています。

ただし、共有者、共同相続人、抵当権者などがいる場合は、その全員の同意が必要です。

「抵当権者」が挙がっていることに意味があります。東近江市は、抵当権が付いていること自体を対象外の理由にしていません。抵当権者の同意が取れるかどうかの問題として扱っています。

抵当権等が設定されていないことを要件にしている自治体もあります。同じ「空き家の解体補助金」でも、ローンが残った家の扱いは市によって変わります。自分の市の要件を読まずに、他市の説明記事で判断しないでください。

必要書類

  • 申請書/誓約書兼同意書/該当する場合は誓約書・同意書
  • 付近見取図および空家等の敷地内配置図(様式は問いません)
  • 補助対象経費に係る見積書
  • 補助対象空家等の現況写真
  • 補助対象空家等の登記事項証明書(未登記の場合は、固定資産税評価証明書)
  • 完納証明書
  • 代理申請の場合は委任状と代理人の本人確認書類

「未登記の場合は固定資産税評価証明書」と書かれている点は、拾っておく価値があります。登記がない建物でも、入口で自動的に外れるわけではない、という建て付けです。

外れたとき、間に合わなかったときにできること

外れた方・間に合わなかった方が取れる道を並べます。

道現実的な見通し
次年度に再度申し込む申込期間が10日間と短いので、春のうちに書類を用意しておく。日程は市の告知で確認
次点者の繰り上げを待つ令和8年度は3名まで。当選者の辞退・取消しが前提なので、当てにはできない
自費で解体する補助なしで全額を負担する。木造戸建てでも百万円を超えることがある
壊さずに手放す更地にしないまま、建物ごと引き受ける相手を探す

待つあいだに契約だけ済ませておく、はできません。市は「既に工事契約、着工している場合は、補助の対象外です」と明記しています。当選者への案内にも「工事の契約および着工は、必ず『交付決定通知書』を受け取った後に行ってください」とあります。見積もりを取るところまでにとどめてください。

当社は、建物の状態と築年数を確認したうえで、現況のままお引き受けできるかを判断しています。片付け・解体・測量をしていただく必要はありません。再建築不可や市街化調整区域であることだけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはしていません。調査は当社で行いますので、売主に調べていただくことはありません。

ただし、すべてが成立するわけではありません。ご希望の金額との開きがある場合、費用のご負担にご同意いただけない場合、相続人の間の合意ができていない場合には、成立しないこともあります。個別の判断になります。

補助が出なかったときに残る道
抽選に外れたあとに取れる道

解体補助金が受付終了や抽選で使えなかったときの一般的な考え方は、空き家の解体補助金は自治体で条件が違う|対象外になる5つの型もあわせてご覧ください。

確かめる順番

  • 住宅課空家対策推進係へ電話する(0748-24-5669)。次年度の募集時期と、様式が変わるかを聞く
  • 登記事項証明書を取る。共有者・共同相続人・抵当権者がいるかを先に確かめる
  • 同意が取れるかを確かめる。取れないなら、別の道を先に考えたほうが早いことがあります
  • 市内の解体事業者に見積書を頼む。申込期間中では間に合いません
  • 完納証明書を用意する
  • 壊す前に、建物ごと手放す道があるかを確かめる

補助金の募集時期には、解体を持ちかける訪問営業も増えます。その場で契約せず、書面を持ち帰って複数の見積もりと比べてください。補助が受けられるかどうかを決めるのは市であって、業者ではありません。

出典(東近江市の公式ページ):【受付終了】空家等を解体する費用の一部を補助します(更新日 令和8年7月30日)

本稿は2026年9月24日時点の公表内容にもとづきます。金額・期限・要件は年度ごとに変わります。申請の前に、必ず市の最新の案内をご確認ください。相続登記・抵当権の抹消など登記に関わる手続きは司法書士へ、税金の取り扱いは税理士へご確認ください。

よくある質問

東近江市の空き家解体補助金は、いつ申し込めますか。

令和8年度は7月1日から10日までの10日間(土日を除く8時30分から17時15分)で、市のページには「令和8年度の受付は終了しました」と書かれています(ページ更新日 令和8年7月30日)。申込期間が短いため、次年度に申し込むなら募集の告知を年度当初から見ておく必要があります。日程は年度ごとに変わりますので住宅課空家対策推進係(0748-24-5669)へご確認ください。

抽選に外れたらどうなりますか。

令和8年度は予算額を超える申込みがあったため、7月29日に公開抽選が行われ、当選者10名と次点者3名の受付番号が市のページに公表されました。次点者は、当選者の辞退や交付決定の取消しがあった場合に繰り上げて案内される人です。外れた場合は、その年度は補助を受けられません。

抵当権が残っている空き家でも申し込めますか。

東近江市は、共有者・共同相続人・抵当権者などがいる場合はその全員の同意が必要としており、抵当権が付いていること自体を理由に対象外とはしていません。抵当権者の同意を取れるかどうかが分かれ目になります。なお、抵当権等が設定されていないことを要件にしている自治体もあるため、市ごとの確認が必要です。

補助金はいくらですか。何をすれば対象になりますか。

工事費用の5分の1で、最大40万円です(1,000円未満切捨て)。対象は築40年を超え、住居や倉庫などとして使用されていないことが常態である建物で、東近江市内の解体事業者が施工し、敷地内の建築物や動産をすべて解体・撤去して原則として敷地のすべてを更地にする工事です。

申込前に解体業者と契約してもよいですか。

いけません。市のページには「既に工事契約、着工している場合は、補助の対象外です」と明記されています。当選者への案内にも「工事の契約および着工は、必ず『交付決定通知書』を受け取った後に行ってください」とあります。見積もりを取るところまでにとどめ、交付決定通知書が届くまで契約書に押印しないでください。

この記事の監修者

小笠原 りえ(ごえん株式会社 代表取締役)

不動産業界10年。2010年創業のごえん株式会社で、相続した空き家・ごみ屋敷・再建築不可・市街化調整区域など、他社で断られた不動産の買取を全国で行っています。

ごえん株式会社/茨城県知事免許(4)第0006708号

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片付け・解体・測量の費用を、先にご負担いただく必要はありません。建物が建ったまま、家財が残ったままの現況で査定します。役所調査も現地確認も当社が行いますので、遠方にお住まいでも、現地に行かずに手続きを終えられます。資料が手元になくても、物件の所在地さえ分かればお答えできます。

お電話はこちら → 029-879-5683 / メール info@goen-fudosan.co.jp

ごえん株式会社(茨城県知事免許(4)第0006708号)/300-0045 茨城県土浦市文京町4-8

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