共有持分の買取価格|なぜ持分割合どおりにならないのか

蔦に覆われた二階建ての木造アパート

共有持分を3分の1持っていても、買取価格は土地全体の3分の1になりません。「持分割合どおりのはずだ」と考えていた方が、提示額を見て驚かれることがよくあります。この記事では、なぜ下がるのかという仕組みと、割合に近づける方法を整理します。

目次

買った人が、その不動産を使えないから

共有持分の価格が割合どおりにならない理由を示した図解
買った人が何をできるかで決まる

理由はここに尽きます。持分だけを買っても、その不動産を自由に使えません。

やりたいこと必要なもの
売る・建て替える・取り壊す(変更・処分)共有者全員の同意
貸す・修繕する(管理行為)持分の過半数
保存行為(現状を維持する修理など)単独でできる

3分の1の持分では、単独でできることがほとんどありません。買った人にとっては、使えず、貸せず、建て替えられない資産ということになります。

出口も限られている

持分を買った人が取れる道は、実質2つです。

  • 他の共有者に買い取ってもらう(相手が応じるかどうか次第)
  • 共有物分割請求をする(話がつかなければ裁判。時間も費用もかかります)

どちらも時間がかかり、確実ではありません。その不確実さが価格に反映されます。共有物分割請求の実際は共有物分割請求とはにまとめました。

「相場は◯割」という数字を、最初に提示してくる相手には注意してください。
持分の割合、他の共有者との関係、建物が使われているかどうかで条件はまったく変わります。
物件を見ずに割合だけで数字を出せるものではありません。

ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。

何で条件が変わるか

  • 持分の割合……過半数を持っているかどうかで、できることが変わります
  • 他の共有者と連絡が取れるか……取れなければ出口が遠のきます
  • 共有者の人数……相続を重ねて増えているほど不利になります
  • 建物の使用状況……誰かが住んでいると、明け渡しの問題が加わります
  • 土地か建物か……土地だけのほうが扱いやすい傾向があります

価格を割合に近づける方法

いちばん確実なのは、全員でまとめて売ることです。

単独所有の不動産として市場に出せるので価格が上がり、それを持分割合で分けられます。共有だから安くなる、という問題そのものが消えます。

次に現実的なのが、他の共有者に買い取ってもらうことです。相手にとっては単独所有になる価値があるため、第三者に売るより高くなりやすい。これは再建築不可の土地を隣の人に売るのと同じ理屈です。

順番はこうです。
① 全員でまとめて売る → ② 他の共有者に買ってもらう → ③ 持分だけを手放す
①と②を試してから③を考えると、手取りが変わります。
急いでいないなら、まず①を提案してみてください。

他の共有者に知られるか

相談の段階では知られません。ただし所有権移転の登記をすれば、登記簿を見れば分かる状態になります。

可能であれば、事前に伝えることをおすすめします。後から登記で知られるほうが、関係がこじれます。「話し合いが進まないので、自分の分だけ整理したい」と伝えるだけでも、状況が動くことがあります。

進め方の順番

  1. 登記事項証明書で、持分と共有者を確認する(人数と割合、相続で増えていないか)
  2. 他の共有者と連絡が取れるかを確かめる
  3. まず「全員で売らないか」と提案する
  4. 断られたら、他の共有者に買い取りを打診する
  5. それも難しければ、持分だけを手放す

当社は共有持分のご相談を受けています。他の共有者と直接やり取りしていただく必要はありません。ただし持分の割合や相手方のご意向によってお引き受けできないことがあります。まず所在地、持分の割合、共有者の人数をお知らせください。

全体像は共有持分・借地・底地の買取相談、相続で共有になった場合は共同相続した不動産の売却もご覧ください。

よくある質問

持分3分の1なら、価格も3分の1ですか。

なりません。共有持分だけを買った人は、その不動産を自由に使えないためです。変更や処分には他の共有者全員の同意が要り、管理行為でも持分の過半数が必要です。使えず出口も限られる資産なので、全体の価値に持分割合を掛けた額より低くなります。

どれくらい下がるのですか。

持分の割合、他の共有者との関係、物件の種類によって大きく変わるため、一律の数字は示せません。過半数を持っているか、他の共有者と連絡が取れるか、建物が使われているかで条件が変わります。数字だけを先に提示してくる相手には注意してください。

価格を上げる方法はありますか。

最も確実なのは、共有者全員でまとめて売ることです。単独所有の不動産として売れるので、市場価格に近づき、それを持分割合で分けられます。次に、他の共有者に買い取ってもらう方法です。相手にとっては単独所有になる価値があるため、第三者に売るより高くなりやすくなります。

他の共有者に知られずに売れますか。

相談の段階では知られません。ただし所有権移転の登記をすれば、登記簿を見れば分かる状態になります。後で関係がこじれないよう、可能であれば事前に伝えることをおすすめします。

急いでいない場合はどうすればいいですか。

まず他の共有者に「全体で売らないか」と提案してみてください。全員で売るのが最も手取りが大きくなります。断られた場合や、話し合いが何年も進まない場合に、持分だけを手放す道を考えるという順番が現実的です。

この記事の監修者

小笠原 りえ(ごえん株式会社 代表取締役)

不動産業界10年。2010年創業のごえん株式会社で、相続した空き家・ごみ屋敷・再建築不可・市街化調整区域など、他社で断られた不動産の買取を全国で行っています。

ごえん株式会社/茨城県知事免許(4)第0006708号

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お電話はこちら → 029-879-5683 / メール info@goen-fudosan.co.jp

ごえん株式会社(茨城県知事免許(4)第0006708号)/300-0045 茨城県土浦市文京町4-8

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