店舗付き住宅が売れない|買う人が二手に分かれる問題

幹線道路沿いに残る蔦に覆われた廃業した店舗

店舗付き住宅が売れない——一階が店舗、二階が住まい、かつて商店だった建物を相続して、買い手が現れないというご相談があります。理由ははっきりしています。買う人が二手に分かれて、どちらにも届かないからです。この記事では、その構造と、現況のまま手放す道を整理します。

目次

買主が二手に分かれる

店舗付き住宅で買主が二手に分かれる構造を示した図解
住居と店舗が一体だと、買う人が分かれる
探している人何が合わないか
住まいを探している人シャッター、広い土間、店舗からの動線。住宅として使いにくい
商売をしたい人もともと個人商店の立地。いまの人通りでは成り立たないことが多い

どちらの層も、一定数はいます。ところが、この物件はどちらの条件にも完全には合いません。結果として候補から外れ続けることになります。

住宅ローンが使いにくい

もうひとつ、母数を減らす要因があります。

店舗部分の割合によっては、住宅ローンの対象外になります。
住宅部分が一定以上を占めていれば対象になることもありますが、金融機関によって扱いが違います。
事業用のローンは条件が厳しく、金利も高くなります。
買主が資金を用意できるかどうかが、価格より先に効いてきます。

これは再建築不可は住宅ローンが使えないのと同じ構造です。融資が付かないと、母数そのものが減ります。

ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。

改装してから売る前に

「店舗部分を住宅に直せば売れるのでは」と考えるのは自然です。ただし先に比べてください。

  • シャッターの撤去、床の張り替え、断熱、水回りの移設——費用がかさみます
  • 買主がその仕様を望むとは限りません(間取りの好みは人によって違います)
  • 改装費用が、そのまま価格に上乗せできる保証はありません

比べ方は簡単です。
「改装してから売った場合の価格 − 改装費用」と
「現況のまま売った場合の価格」を並べる。
思っていたほど差が無いことがよくあります。

賃貸に出せるか

住宅部分と店舗部分を分けて貸せる構造であれば、選択肢になります。

  • 出入口が別々になっているか
  • 水回りが共用でないか
  • 消防法上の制約がないか(用途によって求められる設備が変わります)

出入口や水回りが共用だと、分けて貸すのは難しくなります。まず建物の構造を確認してください。

残っている設備の扱い

店舗だった建物には、業務用の設備が残っていることがよくあります。

  • 業務用の厨房機器、冷蔵ショーケース
  • 陳列棚、レジ台、看板
  • 在庫や什器

これらを撤去してから売る必要はありません。現況のまま扱える買い手であれば、そのままで判断できます。撤去費用の考え方は残置物の処分費用にまとめました。

進め方の順番

  1. 建物の登記と現況を確認する(店舗部分と住宅部分の面積、増築がないか)
  2. 分けて貸せる構造かどうかを見る(出入口、水回り)
  3. 現況のまま売った場合の価格を先に聞く
  4. 改装や撤去にかかる費用の見積もりを取り、3と並べて比べる
  5. そのうえで、改装するか、現況で手放すかを決める

3を先にやってください。改装を始めてしまうと、比べる材料が無くなります。

当社は店舗付き住宅も現況のまま扱っています。改装も片付けも、売主様に先にご負担いただく必要はありません。ただし立地や建物の状態によってお引き受けできないことがあります。まず所在地と、建物の状況をお知らせください。

増築が未登記の場合は増築部分が未登記の家、売れない不動産全般については売れない土地の処分もご覧ください。

よくある質問

店舗付き住宅はなぜ売れにくいのですか。

買主が二手に分かれてしまうためです。住まいとして探している人には、シャッターや広い土間といった店舗部分が使いにくく感じられます。一方、商売をしたい人にとっては、その立地が現在の商圏に合わないことが多い。どちらの層にも刺さらないため、買い手が見つかりにくくなります。

住宅ローンは使えますか。

店舗部分の割合によります。住宅部分が一定以上を占めていれば住宅ローンの対象になることがありますが、店舗の割合が大きいと対象外とされます。事業用のローンは条件が厳しく、金利も高くなります。金融機関によって扱いが違うため、事前に確認が必要です。

店舗部分を住宅に改装してから売ったほうがいいですか。

改装費用が価格に上乗せできるとは限りません。シャッターの撤去、床の張り替え、水回りの移設などで費用がかさむ一方、買主がその仕様を望むとは限らないためです。改装してから売る場合の価格と、現況のまま売る場合の価格を並べて比べてください。

賃貸に出す道はありますか。

住宅部分と店舗部分を分けて貸せる構造であれば、選択肢になります。ただし出入口や水回りが共用になっていると分けにくく、消防法上の制約が加わることもあります。まず建物の構造を確認してください。

現況のまま買い取ってもらえますか。

扱える場合があります。改装や片付けを先にしていただく必要はありません。ただし立地、建物の状態、店舗設備の残り方によってお引き受けできないことがあります。まず所在地と、建物の状況をお知らせください。

この記事の監修者

小笠原 りえ(ごえん株式会社 代表取締役)

不動産業界10年。2010年創業のごえん株式会社で、相続した空き家・ごみ屋敷・再建築不可・市街化調整区域など、他社で断られた不動産の買取を全国で行っています。

ごえん株式会社/茨城県知事免許(4)第0006708号

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片付け・解体・測量の費用を、先にご負担いただく必要はありません。建物が建ったまま、家財が残ったままの現況で査定します。役所調査も現地確認も当社が行いますので、遠方にお住まいでも、現地に行かずに手続きを終えられます。資料が手元になくても、物件の所在地さえ分かればお答えできます。

お電話はこちら → 029-879-5683 / メール info@goen-fudosan.co.jp

ごえん株式会社(茨城県知事免許(4)第0006708号)/300-0045 茨城県土浦市文京町4-8

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