ごみ屋敷や残置物が残ったままの家は、片付けずに売却できます。専門の買取会社が現況のまま買い取るためです。この記事では、片付けてから売る場合との費用・期間の違い、残置物の処分費用の目安、行政から指導が来ている場合の対応を整理します。
「まず片付けないと売れないと言われた」「でも片付ける費用も体力もない」——この行き詰まりが、ごみ屋敷が長期間放置される最大の理由です。

片付けてから売るべきか、現況のまま売るべきか
結論から言えば、片付け費用を売主が先に負担しても、その分だけ売値が上がるとは限りません。
ごみ屋敷の状態で売りに出す物件を買うのは、リフォームや解体を前提とした事業者や投資家が中心です。彼らは片付け費用を織り込んで価格を判断するため、売主がきれいにしても、その費用がそのまま価格に反映されるわけではないのです。
比べるべきなのは「売値」ではなく、最後に手元に残る金額といつ終わるかです。片付けに100万円かけて売値が80万円しか上がらなければ、手残りは減ります。
もちろん、立地が良く建物の状態も悪くない物件なら、片付けて仲介に出すほうが有利なケースもあります。両方の見積りを取って比べるのが確実です。
残置物の処分費用の目安
現況のまま売る場合でも、費用感は知っておいて損がありません。一般的な目安は次のとおりです。
| 間取り | 費用の目安 | 作業日数の目安 |
|---|---|---|
| 1R・1K | 3万〜8万円 | 半日 |
| 1DK・1LDK | 5万〜20万円 | 半日〜1日 |
| 2DK・2LDK | 9万〜30万円 | 1〜2日 |
| 3DK・3LDK | 15万〜50万円 | 2〜3日 |
| 一戸建て(4LDK以上) | 20万〜80万円 | 2〜4日 |
これはあくまで一般的な目安です。残置物の量、階数、エレベーターの有無、前面道路にトラックを停められるかによって大きく変動します。ごみが天井近くまで積まれている場合や、床が抜けている場合は、上記を大きく超えることもあります。
害虫の駆除、臭いの除去、床材の張り替えが必要になると、さらに費用が加わります。見積りは必ず現地を見てもらったうえで取ってください。
ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。
行政から指導が来ている場合
自治体の条例に基づいて、指導・勧告・命令という段階を踏んで対応が進むのが一般的です。放置し続けた場合、最終的には行政代執行によって強制的に片付けが行われ、その費用は所有者に請求されます。
- 指導や勧告を無視し続ける
- 連絡が取れない状態にする
- 「そのうち何とかする」と言ったまま数年が過ぎる
行政の指導が入っている状態は、時間が経つほど不利になります。売却して所有者が変わればその後の対応は買主が引き継ぐため、早い段階で手放すのは有効な選択肢です。指導や勧告の書面が届いている場合は、査定の際にその内容もお知らせください。
「現況渡し」で売るときに理解しておくこと
現況のまま引き渡す取引では、契約不適合責任(引き渡した物に不備があった場合の売主の責任)を免責とするのが一般的です。
契約不適合責任とは、売った不動産に契約内容と異なる欠陥があったとき、売主が修補や損害賠償などの責任を負う仕組みのことです。買取会社が買主になる場合は、現況を前提に価格を決めているため、この責任を免除する条件で契約することが多くあります。
売主にとっては「売った後に責任を追及されない」という安心につながります。ただし、知っていて隠した不具合については免責されません。雨漏り、シロアリ、床の抜けなど、把握していることは正直にお伝えください。伝えたことで買取をお断りすることはありません。
相続した実家がごみ屋敷だった場合
当社への相談で最も多いのが、このパターンです。親御さんが亡くなり、久しぶりに実家を開けたら物が溢れていた、というケースです。
このとき、片付けと売却のどちらを先に考えるかで結果が変わります。
片付けを先に始めると、後戻りができません。
費用をかけて片付けた後に「思ったより高く売れない」と分かっても、支払った費用は戻りません。先に現況のまま査定を取り、片付けた場合の見積りと並べて比べるほうが、判断を誤らずに済みます。
相続がからむ場合は期限にも注意が必要です。相続登記は取得を知った日から3年以内が義務であり、税制上の特例にも期限があります。相続した空き家の売却については別の記事で期限を整理しているので、あわせてご確認ください。
- 片付け業者に見積りを取ったが、金額に驚いてそのまま数年放置した
- 一部だけ片付けたが体力が続かず、中途半端な状態で止まっている
- 相続人の間で「誰が片付けるか」でもめて話が進まない
いずれも、現況のまま売却できることを知っていれば避けられた行き詰まりです。
査定で見ているポイント

- 残置物の量(部屋数ではなく、実際の体積)
- 前面道路の幅とトラックが入れるか(搬出コストに直結する)
- 建物の傷み具合。床の抜け、雨漏り、シロアリの有無
- 臭いや害虫の状況、特殊清掃が必要かどうか
- 土地の条件(接道、用途地域、再建築の可否)
- 近隣や行政とのやり取りの経緯
室内の状態は査定要素の一つに過ぎません。土地の条件が良ければ、室内がどれだけ荒れていても値がつきます。
片付けてから相談する必要はありません。むしろ、片付ける前にご相談いただいたほうが、費用を無駄にせずに済みます。写真を撮るのも難しい状態で構いません。物件の所在地と、だいたいの状況をお聞かせいただければ、お答えできます。
よくある質問
本当に片付けなくても売れるのですか?
売れます。当社を含む訳あり物件の買取会社は、残置物が残ったままの現況で買い取ることを前提に査定しています。片付け費用は買取価格に織り込む形になるため、売主が先に費用を負担する必要はありません。
室内を見られるのが恥ずかしいのですが、査定は必要ですか?
室内の状態を確認させていただくのが基本ですが、私どもは同様のご相談を日常的に受けており、状態について評価したり驚いたりすることはありません。立ち会いが難しい場合の進め方もご相談いただけます。
貴重品や思い出の品が混ざっているかもしれません。
残しておきたい物がある場合は、事前にお伝えください。引渡し前に運び出していただくか、探す範囲を決めて対応します。すべてを処分することが前提ではありません。
近隣から苦情が来ていて、市役所からも連絡がありました。売れますか?
売却は可能です。むしろ行政の指導が入っている状態は、放置するほど不利になります。指導や勧告の書面が届いている場合は、その内容もあわせてお知らせいただくと話が早く進みます。
親が亡くなり、実家がごみ屋敷でした。遠方で片付けに行けません。
遠方でもご相談いただけます。現地の調査は当社で行いますので、片付けのために何度も足を運んでいただく必要はありません。相続登記がまだの段階でも構いません。
この記事の監修者
訳あり不動産の売却でお困りなら
どこも引き受けない「訳あり不動産」を現況のまま買い取る、全国対応の買取再販会社です。
相続した空き家、ごみ屋敷、再建築不可、市街化調整区域、共有持分、未登記——他社で断られた物件こそご相談ください。全国対応です。
片付け・解体・測量の費用を、先にご負担いただく必要はありません。建物が建ったまま、家財が残ったままの現況で査定します。役所調査も現地確認も当社が行いますので、遠方にお住まいでも、現地に行かずに手続きを終えられます。資料が手元になくても、物件の所在地さえ分かればお答えできます。
お電話はこちら → 029-879-5683 / メール info@goen-fudosan.co.jp
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