増築部分が未登記の家は売れる?融資が止まる理由

雨戸が閉ざされたままの木造アパートの外壁

増築した部分を登記していない家は、売りにくくなります。見た目は普通の家でも、登記された建物と現況が食い違っているためです。ただし登記を直せば解決する場合と、直しても融資が付かない場合があります。この記事では、その見分け方と進め方を整理します。

目次

どこで止まるのか

増築が未登記だと売却がどこで止まるかを示した図解
見た目は普通の家でも、書類が合っていない
  • 買主が住宅ローンを使えない……登記と現況が違うため、金融機関が担保として評価しにくい
  • 違反建築だと、登記を直しても融資が付かない……建ぺい率・容積率を超えている場合
  • 相続登記でも詰まる……登記されていない部分は相続の対象として扱いにくい
  • 査定額が下がり、売却期間が延びる

いちばん重いのは1つ目です。現金で買える方に限られるため、買い手が大きく減ります。

なぜ登記されていないのか

不動産登記法は、建物の登記事項に変更があったときは1か月以内に変更登記を申請する義務を定めています。それでも未登記の増築は珍しくありません。

  • そもそも義務を知らなかった
  • 工事業者が案内しなかった
  • 費用をかけたくなかった
  • 何十年も前の増築で、記録も残っていない

所有者に悪意があるわけではありません。相続して初めて知った、というご相談も多くいただきます。

ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。

「直せば解決する」か「直しても難しい」かの分かれ目

ここが要点です。増築が建築基準法に適合しているかどうかで変わります。

状態対処
適法な増築だが登記していない建ぺい率・容積率の範囲内表題変更登記で直せば解決することが多い
違反建築建ぺい率・容積率を超えている登記を直しても融資が付かないことがある

確かめ方は、増築のときに建築確認を受けているかどうかです。
確認済証や検査済証が残っていれば、その範囲で適法に増築された可能性が高い。
書類が無ければ、市区町村の建築指導課で建築計画概要書を閲覧し、現況と照らし合わせてください。

検査済証が無い場合の扱いは検査済証がない家の売却にまとめました。

登記を直す手順

  1. 登記事項証明書を取り、登記されている床面積を確認する
  2. 現況を測り、登記と食い違っている部分を特定する
  3. 土地家屋調査士に依頼し、建物表題変更登記を申請する
  4. 増築部分に建築確認を受けているかをあわせて確認する

3で費用がかかります。面積や構造によって変わるため、見積もりを取ってください。売る前に直すか、直さずに売るかは、この費用と価格差を比べて決めます。

直さずに売る道

現況のまま買い取る会社であれば、登記を直してから持ってきていただく必要はありません。

  • 登記の是正費用を、売主が先に負担しなくてよい
  • 違反建築であっても、状況によっては扱えることがある
  • 買主が住宅ローンを使わないため、融資の問題が起きない

ただし価格には反映されます。「直してから売った場合の価格 − 是正費用」と「直さずに売った場合の価格」を並べて比べてください。

進め方の順番

  1. 登記事項証明書と現況を照らし合わせる(床面積が合っているか)
  2. 確認済証・検査済証を探す(増築時の書類が残っていないか)
  3. 無ければ、建築指導課で建築計画概要書を閲覧する
  4. 違反建築かどうかの見当を付ける
  5. 是正費用の見積もりと、直さずに売った場合の価格を並べて比べる

5を比べてください。是正が数十万円になる一方、価格差がそれより小さいことがあります。

当社は登記が現況に追いついていない建物も扱っています。表題変更登記を先に済ませていただく必要はありません。ただし違反建築の程度によってはお引き受けできないことがあります。まず所在地と、分かる範囲の増築の状況をお知らせください。

登記そのものが無い建物については未登記建物の売却、全体像は未登記・私道・境界の買取相談にまとめています。

よくある質問

増築部分が未登記だと売れませんか。

売買自体はできますが、買主が住宅ローンを使いにくくなります。登記された建物と現況が違うため、金融機関が担保として評価しにくいためです。結果として現金で買える方に限られ、買い手が大きく減ります。

登記を直せば解決しますか。

多くの場合は解決します。土地家屋調査士に依頼して建物表題変更登記を申請し、現況に合わせて登記を直します。ただし増築によって建ぺい率や容積率を超えている場合は違反建築物となり、登記を直しても融資が付かないことがあります。

なぜ登記されていないのですか。

不動産登記法では、建物の登記事項に変更があったときは1か月以内に変更登記を申請する義務がありますが、そもそも義務を知らなかった、工事業者が案内しなかった、といった理由で放置されているケースが大半です。所有者に悪意があるわけではありません。

違反建築かどうかは、どう確かめますか。

増築のときに建築確認を受けているかどうかが手がかりになります。確認済証や検査済証が残っていれば、その範囲で適法に増築されている可能性が高いです。書類が無い場合は、市区町村の建築指導課で建築計画概要書を閲覧し、現況と照らし合わせてください。

登記を直さずに売ることはできますか。

できます。現況のまま買い取る会社であれば、登記を直してから持ってきていただく必要はありません。ただし買主が住宅ローンを使う一般の売買では、登記の是正を求められるのが通常です。

この記事の監修者

小笠原 りえ(ごえん株式会社 代表取締役)

不動産業界10年。2010年創業のごえん株式会社で、相続した空き家・ごみ屋敷・再建築不可・市街化調整区域など、他社で断られた不動産の買取を全国で行っています。

ごえん株式会社/茨城県知事免許(4)第0006708号

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ごえん株式会社(茨城県知事免許(4)第0006708号)/300-0045 茨城県土浦市文京町4-8

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