神戸市の空き家解体補助は、1986年(昭和61年)12月31日以前に建てられた、腐朽・破損のある空き家が対象です。補助は通常の建物で最大60万円、受付は2027年1月12日までの先着順です。この記事では、市の公表内容から対象の線引きと、先着の枠が減っている中での動き方を整理します。
築年の線が、全国の多くの市より新しいのが特徴です。一方で市は2026年10月末時点で、予算の上限額の76%に達したと公表しています(9月末は64%)。期限の日付より、枠のほうが先に尽きる可能性があります。
神戸市の補助は、どの空き家が対象になるのですか?
市のページ(2026年11月2日更新)にある条件は、大きく2つです。
| 条件 | 市のページの内容 |
|---|---|
| 建築時期 | 1986年(昭和61年)12月31日以前に建てられた建物 |
| 状態 | 腐朽・破損のある空き家 |
| 申請できる人 | 空き家の所有者等(個人も法人も対象)。代行の委任も可 |
多くの自治体は、新耐震基準の前にあたる昭和56年5月31日以前を線にしています。神戸市はそれより5年以上新しい建物まで入ります。昭和57年〜61年築で「他の市なら対象外」だった家が、入口に立てる可能性があります。
腐朽・破損のある空き家=屋根・外壁・基礎などに傷みがある空き家のこと。どの程度の傷みから「ある」と判断されるかは、市の側で決まります。自己判断せず、窓口で確認してください。
築年は、建築確認済証や登記事項証明書の記載で確かめます。手元に見当たらないときは、固定資産税の課税明細で築年が分かることもあります。
補助額はいくらで、何を壊す必要がありますか?
通常の建物の補助額は、登記床面積または課税床面積に応じて20万円から最大60万円です。3戸以上の寄宿舎・共同住宅で面積が100平方メートル以上のものは、最大100万円とされています。
注意したいのは、壊す範囲です。市は、空き家だけでなく敷地内の附属建物、道に面する門・塀類、車庫・カーポート、立木竹などをすべて解体して除くことを条件にしています。
一部を残して壊す形は、条件に合いません。「母屋だけ先に壊す」「ブロック塀は残す」と考えている場合は、見積もりの範囲を最初に市へ確認してください。
補助額が60万円で収まるかどうかは、解体費しだいです。解体費は建物の大きさ、立地、残置物の量で大きく変わります。何で決まるかは空き家の解体費用は何で決まる?に書きました。

ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。
受付は1月12日まででも、枠が先に尽きるのはなぜですか?
受付期間は2026年3月2日から2027年1月12日までです。ただし市は、「予算上限(100%)に達し次第、申請受付を終了」すると案内しています。先着順です。
| 時点 | 状況 |
|---|---|
| 2026年3月2日 | 受付開始 |
| 2026年9月末 | 予算上限額の64%に到達(市の公表) |
| 2026年10月末 | 予算上限額の76%に到達(市の公表) |
| 2027年1月12日 | 受付期限(それ以前でも予算到達で終了) |
7か月で76%という数字は、年度の後半に残る枠が小さいことを意味します。同じペースが続くとは限りませんが、「期限が1月だからまだ大丈夫」と考えて待つのは危険です。
市の窓口は予約制で、事前相談の専用ダイヤルは078-647-9969(神戸市すまいの総合窓口「すまいるネット」)です。補助を狙うなら、見積もりを集める前に、まず受付状況を電話で確かめるのが先です。
契約や着工を先にすると、どうなりますか?
補助金の申請前に解体工事の契約や着工をしていると、対象外になります。市のページに明記されています。
業者から「補助金が使えるから、早く契約を」と急かされることがあります。対象かどうかを決めるのは業者ではなく市です。見積もりを取るのは問題ありませんが、契約書に押印するのは、市の窓口で対象になると確かめてからにしてください。
市のページに書かれていないこともあります。相続人が複数いる場合の同意、抵当権が残っている場合、接道に問題のある土地の扱いは、このページには記載がありません。書かれていない事項は、窓口で個別に確認が必要です。名義が亡くなった方のままなら、先に相続登記の準備が要るかもしれません。ここは司法書士に相談してください。
補助の対象から外れたときの選択肢
築年が昭和62年以降、傷みが少ない、枠が埋まった、といった理由で外れる場合もあります。そのとき残る道は「自費で壊す」だけではありません。
| 道 | 費用の出方 | 向いている場合 |
|---|---|---|
| 自費で解体して更地にする | 解体費が先に出る。更地になると固定資産税の軽減が外れることがある | 更地で売る見通しが立っている |
| 補助枠が戻るのを待つ | 当面は持ち続ける費用が出る | 来年度の制度が続く見込みがある |
| 現況のまま手放す | 解体費を先に出さずに済む場合がある | 解体費が出せない・早く手を離れたい |
更地にすると土地の固定資産税が上がる点は、空き家を解体すると固定資産税は上がる?で整理しています。補助金の条件の違いは自治体で条件が違う|対象外になる5つの型、枠が尽きたあとの動き方は解体補助金が受付終了したらを参考にしてください。
当社は全国の空き家・訳あり不動産の買取を行っており、建物の状態によっては現況のまま、片付けや解体をせずにお引き受けできる場合があります。条件によっては成立しないこともあり、ご希望の金額との開きや、相続人のあいだの合意の有無で判断が変わります。兵庫県全体の事情は兵庫県の空き家・訳あり不動産の情報にまとめています。相続した空き家については、相続した空き家の買取相談のページも参考にしてください。

- 市の窓口(078-647-9969)に電話し、受付状況と枠の残りを聞く
- 建築確認済証か登記事項証明書で、1986年12月31日以前の築かを確かめる
- 名義が現在の所有者(相続人)になっているかを確かめる
- 契約の前に、解体の範囲(附属建物・塀・立木まで)を市に確認する
- 外れそうなときは、壊す前に現況で手放せるかを相談する
出典(神戸市の公式ページ):老朽空き家等解体補助制度(2026年10月1日更新)
本稿は2026年10月16日時点の公表内容にもとづきます。金額・期限・要件・受付状況は変わります。申請の前に、必ず市の最新の案内をご確認ください。相続登記など登記に関わる手続きは司法書士へ、税金の取り扱いは税理士へご確認ください。
よくある質問
神戸市の空き家解体補助金はいくらまで出ますか。
市の案内では、通常の建物は登記床面積または課税床面積に応じて最大60万円です。3戸以上の寄宿舎・共同住宅で面積100平方メートル以上のものは最大100万円とされています。面積ごとの細かい区分は、市の最新の案内ページで確かめてください。
神戸市の解体補助金はいつまで申請できますか。
受付は2026年3月2日から2027年1月12日までです。ただし予算の上限に達し次第、その前でも受付が終わります。市は2026年10月末時点で予算上限額の76%に達したと公表しているため、期限日まで残っているとは限りません。
古い空き家なら、どれでも対象になりますか。
なりません。1986年12月31日以前に建てられたことに加えて、腐朽・破損のある空き家であることが要件です。敷地内の附属建物、門・塀、車庫、立木竹などもすべて解体して除くことが条件とされています。
解体業者と先に契約しても、補助金は受けられますか。
受けられません。市は、補助金の申請前に解体工事の契約や着工をしている場合は対象外としています。見積もりを取るのは構いませんが、契約書に押印する前に市の窓口へ相談してください。
補助金が使えない空き家は、壊さないと手放せませんか。
壊さないと手放せないわけではありません。建物の状態によっては、現況のまま引き受けられる場合があります。扱えるかどうかは物件ごとの確認になるため、解体を決める前に相談してください。
この記事の監修者
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