親が住んでいた家を引き継いだものの、何から手をつければいいのか分からない。実家じまいのご相談は、ほとんどがこの状態から始まります。
多くの方が片付けから始めようとします。ですが、順番を変えるだけで、かかる費用も手間も変わります。この記事では、片付け・名義・売却をどの順で進めるべきかを整理します。
先に片付けを始めると、何が起きるか

家財の処分には費用がかかります。そして片付けを終えた時点で、まだ売却先は決まっていません。
片付けの費用は、先に出ていきます。そのあとで「現況のままでも買い取ります」という相手が見つかれば、その費用は必要なかったことになります。
遠方にお住まいの場合はさらに負担が増えます。何度も現地へ通い、業者を手配し、立ち会う。そこで力尽きて、名義の手続きが止まってしまうというのがよくある流れです。
実家じまいの順番
先にやるべきことから並べると、こうなります。
| 順番 | やること | 理由 |
|---|---|---|
| 1 | 名義(相続登記) | 期限がある。名義が故人のままでは売れない |
| 2 | 出口を決める | 売る・貸す・解体するで、必要な準備が変わる |
| 3 | 片付け | 出口によっては不要になる |
| 4 | 解体 | いちばん最後。取り返しがつかない |
片付けと解体を後ろに置くのが要点です。この2つは費用が先に出るうえに、やり直しがききません。
ご自身の物件が当てはまるか判断が難しい場合は、個別にお答えします。
物件の所在地さえ分かれば、現況のまま買い取れるかをお伝えできます。
1. 名義には期限があります
相続登記は義務です。期限も過料も、法律に書かれています。
不動産登記法76条の2第1項は、相続により所有権を取得した者に対し、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければならないと定めています。
同法164条1項により、正当な理由なくこの申請を怠った場合は、10万円以下の過料に処されます。
遺産分割がまとまっていなくても、期限は進みます。分割が後から行われた場合は、その分割の日から3年以内の登記が求められます(同条2項)。
そして実務上もっと重要なのは、名義が故人のままでは売却できないという点です。買主に所有権を移せないためです。いずれ必ず必要になる手続きなので、最初に片づけてしまうほうが結果的に早く終わります。
2. 出口を決める
名義の目処が立ったら、次は「どうしたいか」を決めます。ここが決まらないまま片付けを始めるのが、いちばん遠回りになります。
- 売る — 現況のまま買い取る相手なら、片付けも解体も不要になることがある
- 貸す — 修繕費が先に出る。借り手が付くかは立地次第
- 持ち続ける — 固定資産税と管理の負担が毎年続く
売ると決めた場合、買い手の種類によって必要な準備が変わります。一般の方に仲介で売るなら、片付けや修繕が求められることが多くなります。買取であれば、現況のままで話が進むことがあります。
準備を始める前に、どちらで進めるかを確かめてください。順番が逆になると、必要のない費用が出ます。
3. 片付けは、出口が決まってから
家財が残っていることを理由に相談をためらう方が多いのですが、その必要はありません。
現況のまま引き受ける相手であれば、残置物があるままで話が進みます。片付けを先に済ませても、その分だけ買取価格が上がるとは限りません。先に費用を出すか、価格に織り込んでもらうかの違いとして比べてください。
4. 解体は、いちばん最後に判断する

解体は取り返しがつきません。そして、思っているのと逆の結果になることがあります。
- 固定資産税が上がる — 住宅が建っている土地は課税標準が軽減されています(小規模住宅用地は価格の6分の1/地方税法349条の3の2第2項)。更地にするとこの軽減がなくなります
- 建て直せなくなることがある — 再建築不可や市街化調整区域では、解体後に同じように建てられるとは限りません
- 費用が先に出る — 解体してから買い手が付かなければ、費用だけが残ります
解体費が出せずに動けない場合の考え方は、空き家の解体費用が払えない|壊さずに手放す4つの考え方にまとめています。
遠方の実家の場合
現地に行けないことを理由に止まっている方も多くいらっしゃいます。名義の手続きは司法書士に依頼でき、売却の相談も所在地と現状が分かれば始められます。まず現地に行く、から始める必要はありません。
ごえん株式会社の取り扱い
当社は、相続した実家を現況のままお引き受けすることを基本にしています。片付け・解体・測量の費用を、売主様に先にご負担いただくことはありません。
ご相談いただいた物件については、建物の状態と築年数を確認します。再建築不可であれば建築基準法43条2項2号の可否を、市街化調整区域であれば都市計画法34条の許可や既存宅地、分家住宅などの属人性を確認します。いずれも、お引き受けする前の段階で当社が市区町村の窓口に確認しますので、売主様に調べていただく必要はありません。
確認したうえで、当社でお取り扱いできるかどうかと、その条件をご提示します。なお、すべてのご相談が成立するわけではありません。ご希望額との開きや、相続人の方々の間で合意ができていない場合など、条件がまとまらないこともあります。
片付けの前に、一度ご相談ください。必要のない費用を出さずに済むことがあります。
よくある質問
実家じまいは、まず片付けからでよいですか。
順番としては名義(相続登記)が先です。名義が故人のままでは売却できず、相続登記は3年以内の申請が義務化されています。片付けは、出口の決め方によっては不要になることがあります。
相続登記をしないと、どうなりますか。
不動産登記法76条の2で、相続により所有権を取得したことを知った日から3年以内の申請が義務づけられています。正当な理由なく怠ると、同法164条により10万円以下の過料に処されます。
遺産分割の話し合いが終わっていません。それでも登記は必要ですか。
分割が済んでいなくても期限は進みます。分割後にあらためて登記する場合も、分割の日から3年以内の申請が求められます。まず相続人申告登記などで期限に対応する方法があるため、司法書士にご相談ください。
家財を片付けてからでないと、売却の相談はできませんか。
できます。当社は現況のままお引き受けすることを基本にしており、片付け・解体・測量の費用を売主様に先にご負担いただくことはありません。
解体してから売ったほうが高く売れますか。
一概には言えません。更地にすると住宅用地の軽減がなくなって固定資産税が上がり、再建築不可や市街化調整区域では建て替えができなくなる場合があります。解体は最後に判断する項目です。
この記事の監修者
小笠原 りえ(ごえん株式会社 代表取締役)
不動産業界10年。2010年創業のごえん株式会社で、相続した空き家・ごみ屋敷・再建築不可・市街化調整区域など、他社で断られた不動産の買取を全国で行っています。
ごえん株式会社/茨城県知事免許(4)第0006708号
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片付け・解体・測量の費用を、先にご負担いただく必要はありません。建物が建ったまま、家財が残ったままの現況で査定します。役所調査も現地確認も当社が行いますので、遠方にお住まいでも、現地に行かずに手続きを終えられます。資料が手元になくても、物件の所在地さえ分かればお答えできます。
お電話はこちら → 029-879-5683 / メール info@goen-fudosan.co.jp
ごえん株式会社(茨城県知事免許(4)第0006708号)/300-0045 茨城県土浦市文京町4-8

