栃木県の訳あり不動産|県の空き家バンクと別荘地の出口

栃木県の訳あり不動産は、再建築不可・別荘地・共有持分・相続した空き家のいずれであっても、25ある市町のどこにあるかで打てる手が変わります。県は25市町の空き家バンクを1か所に集めましたが、集めたことで市町ごとの差もはっきり見えるようになりました。

結論から書くと、栃木県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。

すでに「バンクに出したが動かない」「補助の対象にならないと言われた」という段階でしたら、所在地と地番だけで話が始められます。栃木県の物件について相談する

栃木県の空き家は、全国より多いのか?

多いほうです。県自身が「全国で14番目に高い」と公表しています。

空き家率

16.9%

全国は13.8%。県は「全国で14番目に高い」と公表

令和5年/総務省 令和5年住宅・土地統計調査

空き家数

16.4万戸

総住宅数97.1万戸のうち

令和5年/総務省 令和5年住宅・土地統計調査

人口

186.5万人

前回調査から3.53%減

令和7年10月1日/栃木県 令和7年国勢調査における結果速報

世帯数81万5857世帯(2.4%増)令和7年10月1日/栃木県 令和7年国勢調査における結果速報
人口の増減6万8313人減。25市町すべてで減少令和2年→令和7年/栃木県 令和7年国勢調査における結果速報
市町村数14市11町の25市町令和7年10月1日/栃木県 令和7年国勢調査における結果速報
総住宅数97万1千戸(5年で4.8%増)令和5年/総務省 令和5年住宅・土地統計調査
その他の空き家6万4千戸・総住宅数の6.6%令和5年/総務省 令和5年住宅・土地統計調査
一戸建の割合71.2%(全国は52.7%)令和5年/総務省 令和5年住宅・土地統計調査

数字を全国と並べます。

栃木県全国
空き家率16.9%13.8%
賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家の割合6.6%5.9%
一戸建の割合(居住世帯のある住宅)71.2%52.7%

目を引くのは、一戸建の割合が71.2%という高さです。
全国より18ポイント以上高く、集合住宅の少ない県だということが分かります。
つまり栃木県で空き家になるのは、敷地の付いた一戸建てが中心です。
マンションの一室と違って、庭木・塀・物置・私道まで付いてくるぶん、手放すときの手間が増えます。

人口は、令和7年国勢調査の速報で25市町すべてで減少しました。県全体で3.53%減です。減少率が高いのは那珂川町12.13%減、塩谷町12.01%減、茂木町11.44%減、那須烏山市10.90%減。最も低かったのは小山市の0.68%減でした。

一方で世帯数は2.4%増え、初めて80万世帯を超えました。1世帯当たりの人員は2.29人で過去最少です。人は減り、世帯は増え、家は残る——という形が県全体で進んでいます。

物件のある市町を選んでください

市町ごとに、県の空き家バンクの登録件数と、解体費の補助を表示します。登録件数は市町の間でかなり違います。

物件のある市町村を選んでください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。

日光
那須
県央
県東
県南

上から市町村を選んでください。

空き家バンクは栃木県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-09-25時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。

地域の区分は、栃木県がとちぎ空き家サイトの
空き家検索で用いている日光・那須・県央・県東・県南の5区分に合わせています。

登録しても動かない、補助の対象にならないという段階でしたら、そのままの状態でご相談いただけます。栃木県の物件について相談する

栃木県の空き家バンクは、どこを見ればよいですか

とちぎ空き家サイトです。令和8年3月23日に運用が始まりました。

県のとちぎ空き家サイト(栃木県空き家対策総合プラットフォーム)の運用開始についてによると、県版空き家バンクと情報発信を1つにまとめた総合サイトで、県内25市町すべての空き家バンク情報を集約しています。登録件数は令和8年9月25日時点で317戸です。

集約されたことで、市町ごとの差もはっきり見えるようになりました。

とちぎ空き家サイトの市町別登録件数を示した図解
同じ県のバンクでも、市町によって登録数がまったく違います
市町
登録が多い栃木市77戸/茂木町26戸/鹿沼市22戸/那須塩原市22戸/那須烏山市21戸
登録が0戸上三川町/益子町/高根沢町

登録が0戸でも、バンクが無いわけではありません。
上三川町・益子町・高根沢町のいずれにも空き家バンクはあり、リフォーム補助も解体補助もあります。
出す人がいないか、出しても要件に合わないか、ということです。
バンクは「登録できる物件」を集める仕組みなので、要件に合わない物件はそもそも表に出てきません。

バンクに登録できても売れるとは限りません。次の型に当てはまると、載せても動きにくくなります。

  • 再建築不可……建て替えができない区画は、バンクに載っても買い手が付きにくくなります
  • 別荘地の管理費が続いている……買う側から見ると、買った瞬間から費用が発生します
  • 残置物が残ったまま……登録の前に片付けを求められることがあります
  • 共有持分だけ……そもそも登録の対象になりません
  • 相続登記が済んでいない……名義人が亡くなったままだと登録できないことがあります

この型に当てはまるなら、バンクに登録して待つあいだも、そのままの状態でご相談いただけます。片付けも解体も先に済ませていただく必要はありません。

栃木県独自の空き家の制度はありますか

あります。ただし買う側・借りる側への支援です。

県の子育て世帯等空き家リフォーム支援事業は、空き家を活用して子育てできる住環境を整えることを目的とした制度で、令和8年4月1日から申請の受付が始まりました。申請の窓口は空き家が所在する市町です。

この制度が助けるのは、空き家を買って住む人です。
手放したい側から見ると、買い手が付きやすくなる、という間接的な効果にとどまります。
そして効くのは、リフォームして住める物件に限られます。

県のとちぎ空き家サイトには、このほか「わが家の終活ノート」「空き家活用診断チャート」「空き家に関する相談窓口」「各市町の支援案内」が並びます。情報は県内でいちばん整理されていると言ってよい状態です。

ただし、診断も相談も、物件を引き受けてくれるものではありません。活用の見込みが立たない、リフォームしても住み手が来ない見通し——という段階の答えは、そこにはありません。当社はその段階からのご相談を受けています。

解体費の補助は、どんなときに使えませんか

栃木県に県独自の解体補助はなく、市町の制度です。とちぎ空き家サイトの空き家に関する支援案内には24市町の除却補助が並びますが、要件は同じではありません。

例として那須町特定空家等解体費補助金を見ます。補助額は対象経費の2分の1で上限50万円、予算の範囲内での交付です。

那須町の解体補助にたどり着くまでの3つの関門を示した図解
補助の前に、まず特定空家と認定される必要があります

いちばん大きな関門は、「特定空家に認定されないと申請できない」という点です。
那須町のページには「特定空家解体費補助金は特定空家に認定されないと申請することができません」と書かれています。
特定空家とは、そのまま放置すると倒壊等著しく保安上危険となるおそれがあると
町の空き家対策審議会が認定したものです。
つまり、まだ十分に建っている家は対象になりません。

制度の狙いを考えれば当然の組み立てです。危険な建物を減らすための制度で、まだ使える家を壊すための制度ではないからです。ただ、その結果として次のような型が残ります。

  • 傷んでいるが、特定空家の認定には至らない建物……申請の入口に立てません
  • 町外の解体業者に頼みたい場合……町内に事務所または事業所を有する業者の工事が要件です
  • 交付決定の前に着手した工事……対象外になります
  • ほかの補助を受けている工事……重複して使えません
  • 予算が尽きた場合……予算の範囲内での交付です

そして、認定されて補助が通っても自己負担は残ります。上限50万円の制度で解体費が150万円なら、100万円は自分で出すことになります。

認定に至らなかった、業者の条件が合わない、あるいは自己負担を用意できない——という場合は、壊さずに手放す道があります。所在地と地番だけお知らせください。現況のまま取り扱えるかを調べてお答えします

那須の別荘地は、どうすれば手放せますか

管理費が止まらないことが、いちばんの理由になっていることが多くあります。

最高裁第一小法廷は令和7年6月30日、那須塩原市の別荘地について、管理契約を結んでいない土地所有者にも管理費相当額の不当利得返還義務があるとの判断を示しました。道路や排水設備の管理は別荘地全体を支えるもので特定の区画だけを外すことが難しいこと、利用していなくても環境が維持されること自体が所有者の利益になることなどが理由とされています。

「契約していないから払わない」という考え方は、通りにくくなっています。
しかもこの判断は、建物がなく利用していない区画についてのものです。
更地にしても管理費は止まりません。解体費を払ったうえで、管理費も続くという形になります。

那須の別荘地については、管理費の考え方と出口を那須の別荘地を手放したいに別途まとめています。滞納があっても、管理会社との話が途中でも、そのままの状態でご相談いただけます。

一戸建てが7割の県で、何が難しいのですか

建物のほかに片づけるものが多いことです。

栃木県は居住世帯のある住宅のうち一戸建の割合が71.2%で、全国の52.7%を18ポイント以上上回ります。マンションの一室であれば、鍵を渡せば引き渡しが終わります。戸建てはそうはいきません。

  • 庭木……塀や電線に掛かっていると、近隣からの連絡が所有者に来ます
  • ブロック塀……倒れるおそれがあると指摘の対象になります
  • 物置・納屋・車庫……母屋とは別に解体費がかかります
  • 私道の持分……前面道路が私道だと、持分と通行・掘削の承諾が付いてきます
  • 境界……隣地との境が現地で分からないことがあります
  • 農地……宅地の隣に畑が付いていることがあり、農地は農地法の許可が別に要ります

解体費の見積もりが思ったより高くなるのは、たいてい母屋以外の部分です。
那須町の補助金も「補助対象空家等の全部を解体し、解体に伴い発生した資材を撤去する工事」が要件で、
敷地の一部だけ残すことはできません。物置も立ち木も、まとめて片づける前提です。

しかも、25市町すべてで人口が減っています。片づけたうえで、買い手を待つという進め方は、地域によっては時間がかかります。

当社は現況のまま取り扱っています。庭木も物置も残っていて構いませんし、境界が確定していなくてもご相談いただけます。片づけてから相談する、という順番にしなくて大丈夫です。

栃木県の物件について相談する

この状態でも手放せますか

再建築不可・別荘地・共有持分・未登記・借地・山林のいずれであっても、それだけを理由に対象外とすることはありません。

栃木県では、那須町のように特定空家に認定されないと解体補助の申請ができない市町があり、まだ建っている家ほど制度から外れます。一戸建てが7割の県なので、庭木・物置・私道の持分・境界の未確定が同時に乗ってくることも多く、片づけてから相談する順番にすると前に進みません。当社は現況のまま取り扱っています。

分野ごとの詳しい扱いは、次のページにあります。

とちぎ空き家サイトでは、何ができますか

探すだけのサイトではありません。所有者が使える道具が置かれています。

とちぎ空き家サイトには、空き家バンクのほかに次のものがあります。

中身使いどころ
空き家の基本情報空き家を持ち続けたときに何が起きるかの説明
わが家の終活ノートまだ住んでいる家について、今後をどうするか家族で書いておくためのもの
空き家活用診断チャート質問に答えていくと、活用・売却・解体のどれに向くかが出る
空き家に関する相談窓口市町ごとの窓口
空き家に関する支援案内25市町の活用補助と、24市町の除却補助が一覧になっている

支援案内のページは、市町の制度を一覧で見比べられる数少ない場所です。
「活用」と「除却」がタグで分けてあり、どの市町にどちらの補助があるかがひと目で分かります。
自分の市町に除却補助があるかどうかは、まずここで確かめてください。

ただし、診断チャートが「活用」と出ても、実際に借り手や買い手が来るとは限りません。25市町すべてで人口が減っている県なので、活用の見込みは地域によって大きく違います。チャートの結果と現実が合わなかったときの道として、当社にご相談いただけます。

手放すまでの流れはどうなりますか

売主様に先に費用をご負担いただく段階はありません。区域区分・接道・登記・庭木や物置の状況は当社で調べます。遠方にお住まいでも、現地にお越しいただく必要はありません。詳しい手順は事業内容をご覧ください。

日光・那須と県南では、何が違いますか

別荘地があるかどうかと、買い手の距離が違います。

県南エリア(足利市・栃木市・佐野市・小山市・下野市・壬生町・野木町)は、東京へ通える範囲にあります。人口減少率が最も低かったのは小山市の0.68%減で、栃木県のなかでは踏みとどまっている地域です。県の空き家バンクの登録も143戸とエリア別で最も多くなっています。

一方、日光エリアと那須エリアには別荘地があります。那須町は7.28%減、塩谷町は12.01%減、矢板市は7.34%減です。

エリア県の空き家バンクの登録(令和8年9月25日現在)
県南143戸
県央73戸
那須47戸
県東44戸
日光10戸

日光エリアの登録が10戸にとどまっているのは、物件が無いからではありません。
日光市は5年間で7.71%減っており、空き家そのものは増えています。
バンクに載せられる状態の物件が少ない、という読み方のほうが実態に近いと考えています。

別荘地の区画は、管理費が続くぶん買い手から見た負担が大きく、登録しても動きにくくなります。当社は管理費の滞納があってもご相談を受けています。

栃木県の対応エリア(全25市町)

栃木県全域に対応しています。市町で対象を絞っていません。

理由は前の節のとおりです。制度も区域指定も市町単位で動くため、県内をいくつかに区切ってあらかじめ対象を決めても意味がありません。

区分市町
日光日光市
那須大田原市/矢板市/那須塩原市/塩谷町/那須町
県央宇都宮市/鹿沼市/さくら市/那須烏山市/上三川町/高根沢町/那珂川町
県東真岡市/益子町/茂木町/市貝町/芳賀町
県南足利市/栃木市/佐野市/小山市/下野市/壬生町/野木町

合わせて14市11町の25市町です。

この一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町での取扱実績を示すものではありません。
区分と市町名は栃木県のとちぎ空き家サイトと
令和7年国勢調査 栃木県における結果速報で確認しています。

ご相談の前に用意していただくもの

  1. 固定資産税の課税明細(所在地と地番、評価額が分かります。これ1枚がいちばん効きます)
  2. 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
  3. 名義(単独か共有か、相続の途中か)
  4. 別荘地なら、管理費の額と滞納の有無、管理会社の名前
  5. 過去に売りに出したことがあれば、そのときの価格と期間

税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。当社で分かる範囲はお答えしますが、個別の判断は専門家のものです。

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