北海道の訳あり不動産は、「北海道」でひとくくりにすると話が合いません。札幌市で放置されている空き家の割合は2.8%で、東京都の2.6%とほとんど変わりません。同じ道内の歌志内市は26.9%です。
ここでは道と市町村の公式資料をもとに、どこに、どんな空き家が残っているのかを整理します。
結論から書くと、北海道全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。
「毎年の除雪と管理が続かない」「補助の枠が年に数件しかなかった」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。北海道の物件について相談する
北海道の空き家は、半分以上が「貸家の空室」

まず道全体の数字を見てください。
空き家率15.6%は全国13.8%を上回ります。ところが賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率は5.6%で、全国5.9%を下回ります。
空き家45.2万戸のうち、25.9万戸が賃貸用。つまり過半が募集中の空室です。
「空き家率が高い=放置された家が多い」ではありません。
持ち主が困っている空き家は、率でいえば全国より少ないのが北海道です。
ただし戸数にすると16.3万戸あり、秋田県の総空き家数7万戸の2倍を超えます。
その16.3万戸がどこにあるかは、市町村別に見るとはっきりします。
| 市町村 | 空き家率 | うち賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率 |
|---|---|---|
| 夕張市 | 39.4% | 17.1% |
| 三笠市 | 39.3% | 18.4% |
| 歌志内市 | 36.8% | 26.9% |
| 白老町 | 31.2% | 12.7% |
| 赤平市 | 30.6% | 10.9% |
| 芦別市 | 28.1% | 11.9% |
| 美唄市 | 21.4% | 12.3% |
| 深川市 | 21.2% | 9.9% |
| 室蘭市 | 20.1% | 8.4% |
| 函館市 | 19.3% | 6.9% |
| 札幌市 | 13.8% | 2.8% |
(令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計/総務省統計局)
歌志内市の26.9%は、4軒に1軒以上が放置されやすい空き家という水準です。上位に並ぶのは夕張・三笠・歌志内・赤平・芦別・美唄と、空知の旧産炭地が集中しています。
札幌市の2.8%と歌志内市の26.9%は、同じ道の中で10倍近い開きです。「北海道の空き家対策」という言葉ひとつで、両方を語ることはできません。
物件のある市町村を選んでください
179市町村を、道が使っている14の総合振興局・振興局で分けています。
物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。
地図か一覧から市町村を選んでください。
一覧から選ぶ
空き家バンクは北海道の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-11-05時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。
空き家率が表示されない市町村があります。住宅・土地統計調査は標本調査で、
人口規模の小さい町村は市区町村別の集計から外れるためです。
数字が出ないことと、空き家がないことは別です。
制度が見つからない市町村でも、当社の対応は変わりません。現況のまま買い取る側に回るのが当社です。
人も世帯も減っているのは、どういうことか?

令和7年国勢調査で、北海道の人口は5年間に239,195人減りました(-4.6%)。減少数は47都道府県で最大です。2位の静岡県は164,357人減なので、差は7万人以上あります。
そして、世帯数まで11,432世帯減っています(-0.5%)。
全国では同じ5年間に世帯が129万増えています。
「人は減っても世帯は増えるから家が余る」という全国共通の説明が、北海道には当てはまりません。
北海道は住む側の数そのものが減っているので、空いた家に次が入りません。
道の空き家等対策に関する取組方針は、一戸建てに住む65歳以上だけの世帯を「空き家予備軍」と呼び、約43万世帯と数えています(平成30年)。20年前の約2.3倍です。
それでも総住宅数は5年間で2.9%増えました。人口が最も減った道で、住宅は増え続けています。この差が、そのまま空き家になります。
道の制度は、どこまで届いているのか?

北海道は、道として北海道空き家情報バンクを運営しています。建設部住宅局建築指導課の所管で、平成26年に運用を開始しました。所有者から登録の申し込みを受けた物件情報を確認し、宅地建物取引業者へ提供して公開する仕組みで、運営管理業務は毎年度入札にかけられています。
市町村の側の取組は、道の調査でこうなっています。
- 空き家に関する施策を実施している市町村は令和5年で168(94%)。令和2年の146(82%)から22増えました
- 市町村の78%が空き家の実態調査を実施
- 市町村の73%が空家等対策計画を策定
- 道は空き家相談会の開催(平成29年から)、ガイドブックの作成、市町村のモデル計画の作成などで支援しています
数字だけ見ると整ってきています。ただし、中身は市町村でまったく違います。
- 補助は工事費の2分の1・上限50万円。ここだけ見れば標準的です
- ところが補助予定件数は年6件。申請が多い年は、損耗度の高い空家から順に選ばれます
- 前年所得230万円以下(世帯2人以上なら世帯所得400万円以下)という所得要件があります
- 抵当権など所有権以外の権利が設定されていると対象外です
- アスベストの事前調査費用と家財処分費用は補助対象に含みません
- 2026年9月時点で、令和8年度の募集は終了しています
アスベストの事前調査は、いま避けて通れません。令和3年4月に法律が改正され、一般の住宅を解体する場合にも事前調査が必要になりました。
道の取組方針も「アスベストなどの有害物質を含んだ建材への適切な処理、それに伴う改修・除却に要する費用の増加」を課題に挙げています。調査費も除去費も所有者の負担で、補助の対象外にしている市町村があります。
枠に入れなかった人が、毎年一定数出ます。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、先に済ませていただく必要はありません。
年の枠から漏れた、所得要件で外れた、抵当権が残っている、アスベストの調査費が出せない——
そのどれでも、壊さずに手放す道があります。
振興局が変われば、空き家の性格が変わる
179市町村を14の振興局でまとめ直すと、放置されやすい空き家の割合(賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率)の差がそのまま出ます。数値が公表されている市町村だけを平均すると、こうなります。
| 振興局 | その他の空き家率の平均 | 高いところ |
|---|---|---|
| 空知 | 12.9% | 歌志内市26.9%/三笠市18.4%/夕張市17.1% |
| 胆振 | 9.3% | 白老町12.7%/伊達市9.9%/室蘭市8.4% |
| 渡島 | 8.6% | 七飯町10.1%/八雲町10.0%/北斗市7.2% |
| 後志 | 8.5% | 余市町9.5%/倶知安町8.0%/小樽市7.9% |
| オホーツク | 8.1% | 遠軽町12.1%/紋別市9.3%/美幌町7.9% |
| 釧路 | 7.6% | 釧路町8.6%/釧路市6.6% |
| 上川 | 6.8% | 士別市8.8%/名寄市8.0%/富良野市6.2% |
| 十勝 | 4.7% | 幕別町6.4%/音更町4.7%/芽室町4.2% |
| 石狩 | 3.6% | 当別町5.5%/石狩市4.4%/北広島市3.5% |
(令和5年住宅・土地統計調査から算出。数値が公表されている市町村のみの単純平均で、振興局全体の値ではありません。檜山振興局は公表されている市町村がありません)
空知12.9%と石狩3.6%で、3倍以上の開きがあります。
空知は炭鉱の閉山後に人口が急減した市が並び、社宅や商店を含む住宅が残りました。
石狩は札幌都市圏で、空き家の中身は募集中の賃貸です。
同じ「北海道の空き家」という言葉でも、当社に届くご相談は前者に集中します。
道が「流通が進みにくい」と書いている地域がある
道の取組方針は、空き家対策の課題を5つに整理しています。そのうち2つが、そのまま当社にご相談が来る理由になっています。
つまり「頼める相手がいない」ことが、道自身の認識として課題に挙がっています。179市町村のうち159は町村で、人口1万人に満たないところが大半です。地元の宅建業者が1社もない、あるいは高齢化して受けられないという地域が実際にあります。
もうひとつ、北海道に特有の課題として大規模空き建築物が挙げられています。廃業したホテルや商業施設などで、外壁の剥落といった危険が生じるうえ、「所有者が複数名に分かれていたり、倒産後の管理者の追跡や特定などに苦慮する場合がある」と書かれています。
当社は全国からご相談を受けているため、地元に受け手がいない地域の物件でも、所在地と地番だけで話を始められます。現地にお越しいただく必要はありません。
全179市町村が豪雪地帯。86が特別豪雪地帯
国土交通省の豪雪地帯の地域指定によると、北海道は179市町村すべてが豪雪地帯で、うち86市町村(15市61町10村)が特別豪雪地帯です。
全国の特別豪雪地帯は201市町村なので、4割超が北海道にあることになります。全域が豪雪地帯に指定されているのは10道県ありますが、特別豪雪地帯の数でこれに並ぶところはありません。
- 冬のあいだは敷地に入れず、現地確認も内覧も組めないことがあります
- 解体工事も春まで待ちになります。年度内完了を条件にする補助は、着手時期がそのまま制約になります
- 一方で、登記・接道・区域・権利関係は雪と関係なく調べられます。冬のうちに判断まで終えておくことはできます
冬の管理そのものについては、北海道の空き家を手放したい|冬の管理が続かない、が一番の理由で書いています。
条件別に、この物件は手放せるか?
北海道のご相談で多いのは、旧産炭地や沿岸部の一戸建て、相続で山林や原野が一緒に付いてきたもの、そして未登記のまま代が進んだものです。接道や築年数だけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはありません。残置物が残っていても、そのまま伺います。
条件ごとの見方は、分野別のページにまとめています。
道外に住んでいても進められるのか?
進められます。北海道まで出てきていただく必要も、現地に立ち会っていただく必要もありません。登記・接道・区域の調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。北海道のご相談は、道外にお住まいの相続人の方からのものが中心です。手順は事業内容をご覧ください。
北海道の対応エリア
北海道全域に対応しています。上のセレクタに、道内179市町村をすべて並べています。
絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。空き家バンクの有無も解体補助の枠も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。区分は、北海道が使っている14の総合振興局・振興局に合わせています。
セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
北海道に関係する記事
あわせて読まれているものを挙げます。
ご相談の前に
- 固定資産税の課税明細(所在地と地番、評価額が分かります。これ1枚がいちばん効きます)
- 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
- 名義(単独か共有か、相続の途中か。未登記かどうか)
- 市町村から適正管理の助言・指導の通知が届いていないか
- 冬の除雪や水抜きを誰かに頼んでいるかどうか
北海道のご相談は、「持ち続けるのが限界になった」という形で来ることがほとんどです。固定資産税が年に1万円に満たない物件でも、管理が続かなければ手放す理由になります。未登記でも、築年が分からなくても、お断りする理由にはしません。
ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。ご希望の金額と開きがある場合、相続人の間で合意ができていない場合などは、成立しないことがあります。その場合も、なぜ難しいのかはお伝えします。
税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。
ほかの都道府県をお探しですか
北海道以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。都道府県は日本地図から選べます。
お探しの県のページがまだ無い場合も、お問い合わせから直接ご相談いただけます。
所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と区域区分を当社で調べてお答えします。
会社概要
ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。
