兵庫県の訳あり不動産|空家活用特区と線引き5区域

雲空に映える姫路城(イメージ)
写真はイメージです(雲空に映える姫路城をもとに作成したもので、実際の風景とは異なります)

兵庫県の訳あり不動産は、県内のどこにあるかで話がまるごと入れ替わります。阪神間の密集市街地と、但馬の山あいの集落を、同じ物差しでは測れません。ここでは県と市町の公式資料をもとに、制度から外れた物件がどうなるのかと、兵庫県だけにある抜け道まで書きます。

結論から書くと、兵庫県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。

「調整区域だから建て直せないと言われた」「補助の対象から外れた」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。兵庫県の物件について相談する

空き家率がちょうど全国平均。それでも県内は割れている

兵庫県の空き家率が全国平均と同じで人口減少数は全国3位であることを示した図解
空き家率13.8%。人口は14.1万人減

平均は、割れているものを均した結果です。まず県全体の数字を見てください。

空き家率

13.8%

全国も13.8%。ちょうど全国平均と同じ

令和5年/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(総務省統計局)

空き家数

38.7万戸

うち賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家が17.3万戸

令和5年/令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計(総務省統計局)

人口

5,301,177人

令和7年国勢調査の速報を反映した推計

令和8年8月1日/兵庫県推計人口(兵庫県 企画部 統計課)

世帯数2,462,107世帯令和7年10月1日/令和7年国勢調査 人口速報集計(総務省統計局)
人口の増減5年間で141,177人減(-2.6%)令和2年→令和7年/令和7年国勢調査 人口速報集計(総務省統計局)
森林率66.7%令和7年3月31日/令和6年度 兵庫県林業統計書(兵庫県)
都市計画区域21区域(39市町・県土の約62%)令和8年4月1日/都市計画区域とマスタープラン(兵庫県)
過疎地域の市町16市町(全部過疎10・一部過疎6)令和4年4月1日/過疎地域の持続的発展の支援に関する特別措置法による過疎地域(総務省)
市町村数29市12町(41市町・村はなし)2026年9月/兵庫県推計人口(兵庫県 企画部 統計課)

兵庫県の空き家率13.8%は、全国とぴったり同じ数字です。総住宅数279.8万戸のうち38.7万戸が空き家。

ところが人口は、令和7年国勢調査で5年間に141,177人減りました。減少数としては北海道・静岡県に次いで全国3番目です。にもかかわらず世帯数は59,623世帯増えています。

人が減って、世帯が増えている。
これは、もともと1つの家に住んでいた家族が分かれたということです。
親世帯が残った家が空き、子世帯は別の場所で新しい住まいを持つ。
兵庫県は共同住宅が47.7%と多く、その受け皿があります。
だから空いたのは一戸建のほうになります。

賃貸にも売却にも出されていない空き家の割合は6.2%で、全国5.9%を上回ります。県自身も、空き家対策のページで、2045年には2025年より17万世帯減り、17万戸の空き家が新たに発生しうるという見通しを示しています。

物件のある市町を選んでください

ここから先は市町ごとに事情が変わります。空き家バンク、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。

物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。

神戸市姫路市尼崎市明石市西宮市洲本市芦屋市伊丹市相生市豊岡市加古川市赤穂市西脇市宝塚市三木市高砂市川西市小野市三田市加西市丹波篠山市養父市丹波市南あわじ市香美町朝来市淡路市宍粟市加東市たつの市猪名川町多可町稲美町播磨町市川町福崎町神河町太子町上郡町佐用町新温泉町

濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。

地図か一覧から市町村を選んでください。

一覧から選ぶ
神戸
阪神南
阪神北
東播磨
北播磨
中播磨
西播磨
但馬
丹波
淡路

空き家バンクは兵庫県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-11-05時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。

地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。

表示した制度は、その市町が決めた条件に合う物件のためのものです。条件に合わなかった場合や、合っていても費用を先に出せない場合に道が無くなるわけではありません。現況のまま買い取る側に回るのが当社です。

兵庫県で「市街化調整区域」があるのは、どこか?

兵庫県の線引きは5区域だけで但馬丹波淡路は全域非線引きであることを示した図解
21区域のうち線引きは5つ。2町は区域外

兵庫県の都市計画区域とマスタープランによると、県内の都市計画区域は21区域・39市町で、面積は約51.7万ha(県土の約62%)。区域内に県民の約99%が住んでいます。

そのうち、区域区分(線引き)がされているのは5区域だけです。

立場区域と市町
線引きあり(5区域)神戸/阪神間(尼崎・西宮・芦屋・伊丹・宝塚・川西・三田・猪名川)/東播(明石・加古川・西脇・三木・高砂・小野・加東・稲美・播磨)/中播(姫路・たつの・福崎・太子)/西播(相生・赤穂・上郡)
非線引き(16区域)加西/中(多可)/東条(加東)/吉川(三木)/山崎(宍粟)/西播磨高原(たつの・上郡・佐用)/豊岡/浜坂(新温泉)/香住(香美)/八鹿(養父)/和田山(朝来)/篠山(丹波篠山)/丹波/洲本/淡路/南あわじ
都市計画区域なし市川町・神河町

但馬・丹波・淡路の全市町は、全域が非線引きです。播磨の内陸部も同じ。つまり兵庫県の面積の大半には、市街化調整区域がありません。

同じ市の中で立場が分かれることがあります。
三木市は、東播都市計画区域(線引き)と吉川都市計画区域(非線引き)の両方にまたがります。
加東市も東播と東条、たつの市も中播と西播磨高原の両方です。
「三木市だから」では答えが出ません。地番まで見る必要があります。

さらに、加西市は令和8年4月1日に区域区分を廃止し、東播都市計画区域から分かれて単独の加西都市計画区域になりました。線引きが外れたばかりということです。

国土交通省の都市計画現況調査(令和7年3月31日現在)では、兵庫県の市街化区域は71,328ha、市街化調整区域は195,516ha。調整区域は市街化区域の2.7倍あり、そこに約34万人が住んでいます。

市街化調整区域の空き家に、道を開いた条例がある

ここが兵庫県のいちばん大きな特徴です。県は令和4年4月1日に空家活用特区条例を施行しました。正式には「空家等活用促進特別区域の指定等による空家等の活用の促進に関する条例」といいます。

市町の申し出を受けて県が空家等活用促進特別区域(特区)を指定すると、その区域内で次の規制緩和が適用されます。

  • 市街化調整区域内の空家について、除却後の更地でも従前と同一用途での新築を認める許可基準を適用します
  • 市街化調整区域内の空家を、カフェ・ホテル・事務所・社宅などへ用途変更できる許可基準を適用します
  • 重点整備地区では、床面積1,000平方メートル以下で、敷地が幅員4メートル以上の道路に接するものについて、必要な接道長さを4メートルから2メートルに緩和します(建築基準条例の規定を適用除外)
  • 改修の補助も加算されます。特区内は住宅・事業所76%、地域交流拠点60%(特区外は一般で66%・50%)

「解体したら建て直せない」と「間口が2mしかないから建てられない」という、当社に来る相談の二大要因が、条例で外されているということです。全国でもあまり例のない仕組みです。

指定されているのはこちらの地区です。赤穂市坂越地区、西脇市嶋地区、加西市宇仁地区、西脇市芳田地区、播磨町上野添・北野添地区、猪名川町大島地区、福崎町は全域、洲本市城下町地区、太子町福地地区。

ただし、外れる型もはっきりしています。
– 適用される項目は、特区ごとに市町が定める「空家等活用方針」で変わります。特区に指定されていても、自分の物件に緩和が及ぶとは限りません
– 特区は9地区しかありません。県内41市町のうち、区域を持つのは8市町です
– 届出が前提です。特区内の空家の所有者は市町に空家情報を届け出ることになっており、届出のあった空家が対象です
– 市街化調整区域は、都市計画法の許可が完了しないと改修補助の申請ができません

特区の外にある物件でも、ご相談はお受けしています。区域の内か外か、方針でどの緩和がかかるかは当社で調べます。

県の改修補助は、誰でも使えるのか?

兵庫県の空き家活用支援事業は、空き家を住宅・事業所・地域交流拠点として使うための改修費を補助するものです。上限は一戸建住宅型で一般100万円、歴史的景観形成地区115万円、若年・子育て世帯やUJIターン世帯なら150万円、学生シェアハウスは200万円。

ただし、対象地域の決め方が独特です。

  • 神戸市・姫路市・尼崎市・西宮市・明石市の5市は、原則として対象外です
  • 市街化区域も対象外です。市街化調整区域・非線引きの白地・都市計画区域外が対象になります
  • 例外として、姫路市の旧香寺・安富・夢前・家島、加東市の旧滝野、たつの市の旧新宮・揖保川・御津の市街化区域は対象に入ります
  • 空き家期間6か月以上または空き家バンク登録済み、築20年以上、水回りのいずれかが10年以上未更新、耐震性があること、土砂災害特別警戒区域等でないこと、という要件があります
  • 改修後10年以上の活用義務があり、その間は転売できません

つまり「阪神間の古い家を直して売る」という使い方はできません。県の補助は、地方部で住み続ける人のために作られています。壊すか、直して住むか、その両方が難しい物件が、制度の外に残ります。

解体の補助は、市町で6倍の開きがある

兵庫県は、市町が危険な空き家の解体補助を行う場合に県が支援する形をとっており、県は令和4年6月時点で県内34市町で実施中としています。ただし中身は市町ごとにまったく違います。

手厚い薄い
加西市 10分の10・上限50万円(特区内は100万円)加古川市 5分の1・上限25万円
上郡町・丹波市 5分の4・上限160万円相生市・豊岡市・香美町・加東市 6分の1・上限33万3千円
洲本市・南あわじ市・朝来市・宍粟市・播磨町・太子町 3分の2・上限133万2千円養父市 5分の1・上限50万円

補助率で6倍、上限額で6倍以上の差があります。同じ兵庫県内で、市町が違うだけです。

そして、金額より効いてくるのが要件のほうです。

  • 市町から適正管理の助言・指導を受けていることが前提の市町が非常に多くあります(洲本・相生・豊岡・南あわじ・淡路・宍粟・上郡・太子・播磨・丹波市など)。放置して指導が来た空き家でないと使えないということです
  • 不良度測定100点以上の事前調査が必須。加東市では結果通知まで1か月半から2か月、交付決定までさらに2、3週間かかります。朝来市は1つの空き家につき事前調査は原則1回だけで、対象外と判定されると翌年度以降の再調査ができません
  • 抵当権など所有権以外の権利が付いていると不可(姫路市・宍粟市・市川町など)
  • 法人所有は対象外が非常に多くあります
  • 家財の搬出・処分費は対象外がほぼ全市町です
  • 施工業者は市町内の事業者に限るという条件も多くあります
  • 枠が極端に小さい市があります。小野市は年間4件(老朽危険空家1件・老朽空家3件)。豊岡市は4月の時点で予定件数を超え、追加募集は抽選です
  • 播磨町は所有者とその配偶者が住民税非課税であることを要件にしています

2026年9月時点で、姫路市・明石市・小野市は令和8年度の受付が終了、養父市は応募多数で受付を中止しています。

壊してから売る、という順番が唯一の道ではありません。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、先に済ませていただく必要はありません。
指導が来ていないから補助が使えない、判定で落ちた、自己負担が出せない——
そのどれでも、壊さずに手放す道があります。

人が減っていない市ほど、空き家バンクが無い

兵庫県には、市町の空き家バンクを一覧にした県のページがありません。41市町を一つずつ当たると、はっきりした偏りが出ます。

  • 明石市・芦屋市・伊丹市には、空き家バンクそのものが見当たりません
  • 川西市・稲美町・宝塚市は、空き家バンクはあるが登録物件が0件です。宝塚市は「比較的早期に成約に至っており、現在は登録物件がありません」と書いています
  • 神戸市と西宮市のものは、一般の売買用ではありません。地域交流の場づくりをする非営利団体とのマッチング専用で、住まいとしての個人利用や営利目的では使えません
  • 川西市は、空き家バンクに登録する前に別のマッチング制度への登録が要る二段構えです

一方、掲載が厚いのは丹波篠山市159件・三木市58件・西脇市52件・加西市49件・たつの市46件。いずれも県の中央から北の内陸部です。

人口が減っていない都市部ほど、行政が仲介に入る必要が薄く、空き家バンクが用意されていません。その市に住んでいる所有者から見ると、選べる公的な出口が一つ少ないということになります。

空き家バンクへの登録と、買取の検討は同時に進められます。空き家バンクが無い市町の物件も、そのままご相談ください。

但馬の冬は、現地が止まる

国土交通省の豪雪地帯の地域指定によると、兵庫県の豪雪地帯は5市2町です。豊岡市・養父市・朝来市・香美町・新温泉町は全域、丹波市は旧青垣町だけ、宍粟市は旧波賀町と旧千種町だけが指定されています。

特別豪雪地帯の指定は、兵庫県には一つもありません。

  1. 建物が雪の重みで潰れるほどではありません。効いてくるのは動かせない期間のほうです
  2. 冬のあいだは敷地に入れず、内覧が組めないことがあります
  3. 解体工事も春まで待ちになります

雪があっても、登記・区域・接道は雪と関係なく調べられます。冬のうちに判断まで終えておくことはできます。

条件別に、この物件は手放せるか?

兵庫県のご相談で多いのは、市街化調整区域の集落にある家、阪神間の狭あい道路に面した古家、そして相続で山林や農地が一緒に付いてきたものです。再建築不可や市街化調整区域であることだけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはありません。共有持分だけ、未登記、残置物、相続登記の未了も、そのまま伺います。

条件ごとの見方は、分野別のページにまとめています。

県外に住んでいても進められるのか?

進められます。兵庫まで出てきていただく必要も、現地に立ち会っていただく必要もありません。登記・区域・接道の調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。淡路島や但馬のように距離のある物件でも、所有者側の移動は要りません。手順は事業内容をご覧ください。

兵庫県の対応エリアはどこまで?

兵庫県全域に対応しています。上のセレクタに、県内41市町をすべて並べています。

絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。線引きの有無も補助の中身も市町ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。地域の区分は、兵庫県が使っている10の県民局・県民センターの管内に合わせています。

セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町へご確認ください。

兵庫県に関係する記事

あわせて読まれているものを挙げます。

ご相談の前に

  1. 固定資産税の課税明細(所在地と地番、評価額が分かります。これ1枚がいちばん効きます)
  2. 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
  3. 名義(単独か共有か、相続の途中か)
  4. 市町から適正管理の助言・指導の通知が届いていないか
  5. 前面の道の幅と、敷地が道に接している長さ

兵庫県のご相談は、市街化調整区域の集落と、阪神間の狭い道に面した家の2つに分かれます。どちらも「条件が付いているから」という理由でお断りすることはしません。区域も接道も、当社で調べます。

ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。ご希望の金額と開きがある場合、相続人の間で合意ができていない場合などは、成立しないことがあります。その場合も、なぜ難しいのかはお伝えします。

税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。

ほかの都道府県をお探しですか

兵庫県以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。都道府県は日本地図から選べます。

近畿とその周辺では、次のページを公開しています。

滋賀県 / 山口県 / 岐阜県

お探しの県のページがまだ無い場合も、お問い合わせから直接ご相談いただけます。
所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と区域区分を当社で調べてお答えします。

会社概要

ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。

会社概要の詳細 | 事業内容 | お問い合わせ