
秋田県の訳あり不動産は、「建てられないから売れない」という形をとりません。市街化調整区域があるのは秋田市と潟上市だけで、県土の8割以上はそもそも都市計画区域の外です。
建て替えは止められていないのに動かない——ここでは県と市町村の公式資料をもとに、制度から外れた物件がどこで詰まるのかを書きます。
結論から書くと、秋田県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。
「空き家バンクに載せたが何年も問い合わせがない」「補助の受付が終わっていた」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。秋田県の物件について相談する
家を壊しても、空き家率は上がった

まず県全体の数字を見てください。
秋田県の総住宅数は、5年間で減りました。44.6万戸から44.1万戸へ1.1%の減少で、これは47都道府県でいちばん大きい減り方です。5年間で総住宅数が減ったのは秋田・青森・岩手・高知・長崎の5道県しかありません。
家そのものは減っている。それなのに空き家率は15.8%まで上がりました。
壊した数より、空く数のほうが多いということです。
しかも賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率、つまり放置されやすい空き家の割合は10.0%。
全国5.9%の1.7倍で、東北6県のなかで最も高い水準です。
当社に届くご相談は、ちょうどこの層に集中します。
もうひとつ、秋田県だけ説明のしかたが変わるところがあります。全国の空き家の話は「人口は減っても世帯は増えるから、家が余る」という筋で説明されます。秋田県では、その世帯数まで減り始めています。2022年の386,239世帯をピークに下がり続け、2026年9月1日で380,116世帯。
人口減少率は5年間で8.1%と全国1位です。
次に住む世帯がいない。これが、制度を整えても物件が動かない理由の根にあります。
物件のある市町村を選んでください
ここから先は市町村ごとに事情が変わります。空き家バンク、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。
地図か一覧から市町村を選んでください。
一覧から選ぶ
空き家バンクは秋田県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-10-12時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。
表示した制度は、その市町村が決めた条件に合う物件のためのものです。条件に合わなかった場合や、合っていても費用を先に出せない場合に道が無くなるわけではありません。現況のまま買い取る側に回るのが当社です。
空き家バンクが全市町村にあるのに、なぜ動かないのか?

まず前提として、秋田県は25市町村すべてに空き家バンクがあります。県の移住・定住ポータル「秋田暮らし はじめの一歩」の一覧に、県北9・県央9・県南7の全市町村が並んでいます。「一覧に載っていない自治体」を探しても見つかりません。ここは全国的にも珍しい状態です。
ところが、同じ「空き家バンクがある」でも中身はかなり違います。
- 男鹿市は、空き家バンクの運営をNPO法人あき活Labに業務委託しています。問い合わせ先は市役所ではなくNPOで、受付は平日10時から17時です
- 五城目町と潟上市は、独自サイトを持たず全国版空き家・空き地バンク(アットホーム)の上で運用しています
- 藤里町は「空き家バンク」という名前ではなく、移住促進サイト「ふじさとのいきかた」の物件紹介として掲載しています
- 上小阿仁村と東成瀬村は、情報の提供だけを行い、あっせん・仲介はしません。交渉と契約は所有者と希望者の当事者間です
- 大仙市は2026年に制度を刷新し、宅建業者との契約がない状態でも登録でき、公開範囲を選べる4つの登録分類を設けました
読み方はこうです。空き家バンクに登録することと、買い手が現れることは別の話です。仲介をしない自治体では、登録後に交渉を進めるのは所有者自身になります。県外にお住まいだと、そこで止まります。
空き家バンクに載せても動かない物件には、型があります。
– 前面の道が狭く、建て替えの見通しが立たない
– 残置物が残ったままで、内覧に耐えない
– 相続登記が終わっておらず、売る主体が決まっていない
– 冬に現地を見せられず、春まで話が進まない
空き家バンクへの登録と、買取の検討は同時に進められます。登録したまま当社にご相談いただいて構いません。所在地と地番だけで、まず現況のまま引き受けられるかをお伝えします。
秋田県で「市街化調整区域」なのはどこか?

秋田市と潟上市だけです。
秋田県が公表している令和8年 秋田県の都市計画によると、県内で区域区分(線引き)が都市計画決定されているのは秋田都市計画区域の1区域のみで、1971年の決定から今日まで変わっていません。
市街化区域8,268ha・市街化調整区域40,387haで、調整区域に住んでいるのは27,086人。都市計画区域の人口686,905人の3.9%です。
さらにさかのぼると、そもそも都市計画区域を持つ市町村が限られています。
| 立場 | 市町村 |
|---|---|
| 線引きあり | 秋田市・潟上市(秋田都市計画区域) |
| 非線引きの都市計画区域 | 鹿角市・大館市・北秋田市・能代市・男鹿市・由利本荘市・にかほ市・大仙市・仙北市・横手市・湯沢市・美郷町・小坂町・五城目町・八郎潟町 |
| 都市計画区域なし | 藤里町・三種町・八峰町・井川町・羽後町・上小阿仁村・大潟村・東成瀬村 |
都市計画区域は合わせて193,518ha、県土の16.6%しかありません。裏返すと83.4%は都市計画区域の外です。
「調整区域だから建て直せない」は、秋田県ではほとんど当てはまりません。
上小阿仁村にいたっては、1964年の大火を機に指定された都市計画区域が、
平成26年度に指定要件に合致しないとして廃止されています。
規制が外れても、家は動きませんでした。
つまり秋田県の空き家は、建てられないから売れないのではなく、建てられても買い手がいないという形をしています。これは物件の欠陥ではなく需要の側の問題なので、条件を直しても解決しません。
そのうえで、個別の物件では別の制約が効いていることがあります。前面道路が建築基準法上の道路に当たらない、敷地が道に2mも接していない、私道の持分がない、隣地との境界が確定していない——こうした条件は都市計画区域の外でも同じように残ります。
再建築不可・未接道の判断は当社で調べます。
解体の補助は、県ではなく市町村が出す
秋田県には、県としての解体の助成制度がありません。これは推測ではなく、県自身が公表している『空き家』に関する助成制度についての一覧で、秋田県の行の「解体に関すること」が「無」になっていることによります。
改修については県の住宅リフォーム推進事業がありますが、解体は市町村の制度だけです。
その市町村の制度も、25のうち19市町村にあります。潟上市・にかほ市・上小阿仁村・藤里町・大潟村・東成瀬村の6市町村は、同じ県の一覧で「無」とされています。
金額の開きが大きいところです。
| 手厚い | 薄い |
|---|---|
| 大仙市 5分の4以内・上限200万円(危険型) | 五城目町 2分の1・上限20万円 |
| 井川町 5分の4以内・上限100万円 | 横手市 30%以内・上限15万円 |
| 鹿角市 2分の1以内・上限100万円(レベル3) | 小坂町の一般空き家 5分の1以内・上限15万円 |
| 三種町 2分の1・上限60万円 | 大館市の老朽空家 4分の1以内・上限25万円 |
上限額で10倍、補助率で4倍の差があります。同じ県内で、市町村が違うだけです。
そして金額より効いてくるのが、要件と時期のほうです。
- 市から助言・指導を受けていることが前提の市町村が多くあります(横手市・男鹿市・八郎潟町・井川町・三種町・大仙市の危険型など)。放置して指導が来た空き家でないと使えない、ということです
- 判定が要ります。羽後町と秋田市は不良度測定100点以上、八峰町は空家危険度調査票40点以上、鹿角市は市の実態調査で適正管理度レベル2以上。判定で落ちれば対象外です
- 抵当権など所有権以外の権利があると止まります。北秋田市は「所有権以外の権利が設定されていないこと」を条件にしています。秋田市・鹿角市・大館市・五城目町は権利者全員の同意が要ります
- 跡地の使い方まで縛られます。八郎潟町は3年以内に土地を譲渡・賃貸しないこと、大館市の老朽空家は3年間は親族が建て替えや駐車場経営をしないこと、井川町は1年以内に建て替えをしないこと
- 施工業者を市町村内の事業者に限るところがあります(横手市・鹿角市・北秋田市・羽後町)
- 家財の処分費はほぼ対象外です(八郎潟町・井川町・湯沢市など)
2026年9月時点で、受付の状況はこうなっています。
年度の途中で、もう閉まっている市町村があります。
– 秋田市は令和8年5月21日に予算上限へ達し、補助対象空き家の認定申請を終了しました
– 仙北市は令和8年8月31日に予算上限へ達し、令和8年度の受付を終了しました。「次年度の予算が確保されているものではない」と市が明記しています
– 羽後町は令和8年9月17日付で新規の申請受付を一時中断しました。「令和9年度以降も補助を継続するかは未定」とあります
– 美郷町は申請期間が4月13日から6月30日までで、すでに終わっています
– 大仙市は6月末で当初の受付を終えたあと、追加募集を受け付けています
制度を悪く言うつもりはありません。危険な空き家から順に予算を配るという設計は、行政として筋が通っています。ただしその設計から外れる所有者が、毎年一定数出るという事実は残ります。
壊してから売る、という順番が唯一の道ではありません。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、先に済ませていただく必要はありません。
指導が来ていないから使えない、判定で落ちた、受付が終わっていた、上限50万円でも残りの自己負担が出せない——
そのどれでも、壊さずに手放す道があります。
空き家率が高いのはどの市町村か?
令和5年住宅・土地統計調査は、人口規模の小さい町村を除いて市区町村別の数値を公表しています。秋田県では15市町の値が出ています。
| 市町 | 空き家率 | うち賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率 |
|---|---|---|
| 男鹿市 | 23.2% | 18.3% |
| 鹿角市 | 22.3% | 14.5% |
| 三種町 | 21.3% | 19.2% |
| 能代市 | 20.1% | 14.7% |
| 北秋田市 | 17.4% | 12.8% |
| 大館市 | 17.0% | 12.1% |
| にかほ市 | 16.4% | 13.2% |
| 由利本荘市 | 16.3% | 9.7% |
| 仙北市 | 15.5% | 12.0% |
| 潟上市 | 14.9% | 11.8% |
| 秋田市 | 14.7% | 6.5% |
| 湯沢市 | 14.1% | 9.7% |
| 横手市 | 13.1% | 8.2% |
| 大仙市 | 12.6% | 9.9% |
| 美郷町 | 3.6% | 1.5% |
(令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計/総務省統計局。標本調査のため、規模の小さい自治体の値は振れやすい点にご注意ください)
注目していただきたいのは右の列です。男鹿市は18.3%、三種町は19.2%。全国の5.9%と比べると3倍を超えます。賃貸にも売却にも出されず、別荘でもない——つまりそのまま置かれている家が、5〜6軒に1軒あるということです。
一方、秋田市は空き家率14.7%に対して右の列は6.5%と全国並みです。県庁所在地の空き家は賃貸用が中心で、性質が違います。
男鹿市は都市計画区域率79.5%で、市域の大半に都市計画がかかっています。
それでも空き家率は県内で最も高い。規制の強さと空き家の多さは、秋田県では対応していません。
数字が高い市町村ほど、公的な出口が細くなるという関係もあります。男鹿市の空き家バンクはNPOへの委託で平日日中のみ、三種町は成約報奨金3万円を出してまで登録を促している状態です。
県がしているのは、お金を配ることではない
県の空き家対策は、お金を配るのではなく専門家につなぐ方向に寄っています。
- 無料空き家相談会。県内各地を会場に、不動産事業者や司法書士などの専門家が助言します。所有者だけでなく「自宅などが空き家となる見込みのある方」も対象です。固定資産税納税通知書・登記事項証明書・建物写真・図面・相続関係図を持参することになっています(秋田県 空き家相談会)
- 『空き家』に関する対応フロー。相談から解決策の実行までの流れを県がまとめた資料です(対応フロー)
- 空き家活用事例集。移住者の取組、地域の活性化、店舗、宿泊施設などに分類して実例を公開しています(活用事例集)
- 住宅リフォーム推進事業。子育て世帯・移住定住世帯・断熱省エネ改修・防災減災改修が対象で、受付は令和8年4月1日から令和9年3月12日まで。予算がなくなり次第終了です(令和8年度の概要)
窓口の作り方にも特徴があります。県の空き家に関する相談窓口のページは、県全域の窓口ではなく大仙市・仙北市・美郷町に絞った案内です。
売却は全日本不動産協会県南地区協議会と宅建協会大仙地区協議会、解体は秋田県解体工事業協会、境界は土地家屋調査士会大曲支部、というように地域振興局の単位で組まれています。
ここから外れると、こうなります。
相談会も窓口も、助言までで終わります。「登記を先に整理してください」「まず相続人を確定してください」と言われて、
そこから動けなくなる方がいます。費用と手間が、所有者側に残るからです。
当社は助言ではなく、引き受ける側です。登記・区域・接道の調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。
過疎地域が23市町村。それでも売れる物件はある
秋田県の過疎・辺地・半島振興対策によると、県内の過疎地域は全部過疎が21市町村、一部過疎が潟上市、みなし過疎が由利本荘市。非過疎は秋田市と大潟村だけです。
しかも秋田市のうち旧河辺町は一部過疎から卒業したところで、令和8年度まで激変緩和措置中という状態にあります。
豪雪地帯の指定も25市町村すべてで、全域が豪雪地帯に指定されている10道県のひとつです。うち13市町村(8市3町2村)が特別豪雪地帯に入ります。
冬のあいだ現地確認と解体工事が止まることは、秋田の空き家が解体できない理由と、費用をかけない出口で詳しく書いています。
- 過疎でも豪雪でも、登記・区域・接道は雪と関係なく調べられます。冬のうちに判断まで終えておくことはできます
- 農地や山林が一緒に付いてきた相続は、県内でよくある形です。山林・原野・別荘地をご覧ください
- 共有名義のまま何年も止まっている物件も、持分だけでご相談いただけます
条件別に、この物件は手放せるか?
秋田県のご相談で多いのは、都市計画区域の外にある集落の戸建て、相続で農地や山林が一緒に付いてきたもの、そして相続登記が未了のまま代が進んだものです。接道や区域の条件だけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはありません。残置物が残っていても、そのまま伺います。
条件ごとの見方は、分野別のページにまとめています。
県外に住んでいても進められるのか?
進められます。秋田まで出てきていただく必要も、現地に立ち会っていただく必要もありません。登記・区域・接道の調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。秋田県のご相談は、県外にお住まいの相続人の方からのものが中心です。手順は事業内容をご覧ください。
秋田県の対応エリア
秋田県全域に対応しています。上のセレクタに、県内25市町村をすべて並べています。
絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。空き家バンクの運営の形も解体補助の有無も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。区分は、県が空き家バンクの案内で使っている県北・県央・県南に合わせています。
セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
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区域も接道も登記も、当社で調べます。
ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。ご希望の金額と開きがある場合、相続人の間で合意ができていない場合などは、成立しないことがあります。その場合も、なぜ難しいのかはお伝えします。
税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。
ほかの都道府県をお探しですか
秋田県以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。都道府県は日本地図から選べます。
お探しの県のページがまだ無い場合も、お問い合わせから直接ご相談いただけます。
所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と区域区分を当社で調べてお答えします。
会社概要
ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。
