
鳥取県の空き家を処分したいときも、再建築不可・市街化調整区域・共有持分・相続した空き家のいずれであっても、19ある市町村のどこにあるかで打てる手が変わります。県内で市街化調整区域があるのは4市村だけ、という点がまず効きます。
ここでは県と市町村の公式資料をもとに、制度から外れた物件がどうなるのかまで書きます。
結論から書くと、鳥取県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。
すでに「空き家バンクに出したが見に来ない」「補助の対象から外れた」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。鳥取県の物件について相談する
人口が全国でいちばん少ない県で、空き家率は真ん中なのはなぜか?

共同住宅の空き家がまとまって数を押し上げる県ではないからです。まず県全体の数字を見てください。
令和7年国勢調査で、鳥取県は人口が全国でいちばん少ない県になりました(52万4千人。総務省統計局令和7年国勢調査 人口速報集計 結果の概要)。にもかかわらず空き家率15.8%は全国22位で、順位は前回の17位から下がっています。
ずれの正体は、空き家の中身です。
空き家全体では真ん中でも、「放置されやすい区分」だけが突出しています。
鳥取県の空き家41,300戸のうち、賃貸にも売却にも出されていない
「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」は25,500戸(総住宅数の9.7%)。
全国の5.9%に対しておよそ1.6倍です。しかも前回の22,800戸から2,700戸増えています。
空き家全体は緩やかにしか増えていないのに、放置される家だけが増えているという形です。
建て方の内訳を見ると理由が分かります。県内の空き家のうち一戸建が57.9%(23,900戸)、共同住宅が36.6%。アパートの空室は次の入居者で埋まりますが、持ち家の一戸建は、誰かが決めない限り空いたまま残ります。
人口の減り方も、市町村によってまったく違います。令和7年国勢調査で、若桜町は5年で18.4%の減少となり、全国の市区町村で14番目に減少率の大きい町になりました。同じ県内でも、鳥取市と若桜町では起きていることが別です。
似た条件の家がすでに何軒も残っている地域では、売り出しても順番が回ってきません。動かない理由の一つがここにあります(地方の空き家が売れない3つの理由)。
物件のある市町村を選んでください
ここから先は市町村ごとに事情が変わります。空き家バンクの有無、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。
地図か一覧から市町村を選んでください。
一覧から選ぶ
空き家バンクは鳥取県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-11-04時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。
人口は県が毎月公表している推計人口(令和8年9月1日現在)によります。
市町村別の空き家率は、鳥取県として公表されていません。令和5年住宅・土地統計調査の県の公表資料は県全体の数字までで、市町村別の集計は載っていないため、表示していません。分からないものは推測で埋めていません。
表示した制度は、その市町村が決めた条件に合う物件のためのものです。条件に合わなかった場合や、合っていても費用を先に出せない場合に道が無くなるわけではありません。
鳥取県の空き家バンクは、どこにあるのか?
市町村ごとにあります。県として統合した空き家バンクは持っていません。県の役割は、市町村の空き家バンクへの入り口をまとめることです。
まとめているのは、県の中山間・地域振興課の空き家バンクの取り組みについてです。ここを読むときに、二つ気をつけてください。
一つめ。19市町村のうち、一覧に載っているのは17です。
日吉津村と伯耆町の名前がありません。どちらも役場の公式サイトを確かめましたが、空き家バンクにあたるものは見当たりませんでした(2026年9月時点)。
伯耆町は空き家対策のページを持っていて、危険な空家等の除却補助はあります。壊す制度はあるが、売り買いをつなぐ場は無いという形です。
二つめ。一覧の更新日は2023年6月9日です。
3年前の状態のままで、三朝町・北栄町・大山町の3町はリンクが切れています。
いずれも現在の空き家バンクは別のURLに移っており、上のセレクタには現行のものを入れてあります。
運営の形も市町村でばらばらです。
| 形 | 市町村 |
|---|---|
| 市町村の直営 | 鳥取市・米子市・倉吉市・境港市・岩美町・智頭町・八頭町・三朝町・湯梨浜町・琴浦町・北栄町・大山町・日野町 |
| 町の移住定住センター | 若桜町 |
| 地域のNPO・団体が運営 | 南部町(なんぶ里山デザイン機構)/日南町(山里Loadにちなん)/江府町(こうふのたより) |
| 空き家バンクそのものが無い | 日吉津村・伯耆町 |
空き家バンクに載せても動かない型があります
空き家バンクは買い手が自分で見つけて、自分で判断して買う仕組みです。そのため次のような物件は、登録しても反応が出にくくなります。
- 再建築不可……建て替えができないため、買主側で住宅ローンが付きにくい(再建築不可は住宅ローンが使えない)
- 市街化調整区域……買った人が建て替えられるか、その人自身で確かめる必要がある
- 残置物が残ったまま……写真を撮る段階で止まってしまう
- 共有名義・相続登記が未了……売買の当事者が決まらない
- 運営がNPOや町のセンター……人の手が入るぶん丁寧ですが、動く件数には限りがあります
鳥取県は「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」の割合が全国の1.6倍の県です。つまり、すでに市場に出ていない家が多く、空き家バンクに1軒足しても順番待ちが長いという状態にあります。
登録して待つ道と、そのまま買取を検討する道は、どちらか一方しか選べないものではありません。登録から1シーズン動かなかった段階でのご相談も普通にいただきます。
解体費の補助は、鳥取県に申し込めるのか?
申し込めません。鳥取県の制度は、所有者にではなく市町村に対してお金を出す形になっています。県の鳥取県空き家除却等支援事業には、こう書かれています。
当該補助金については、県から市町村に対する補助となります。
県が空き家所有者等へ直接補助するものではありませんのでご留意下さい。
県が持っているのは、この除却等支援事業のほかに空き家利活用流通促進事業と地域の空き家を活用したまちづくり推進事業の3本。いずれも市町村が事業者や所有者に補助する額の一部を県が負担するという組み立てです。
そのかわり県は、市町村の制度を横並びで見られる一覧を出しています。
空き家の除却・利活用に係る補助制度についてにある令和8年度版の市町村補助金一覧(2026年5月18日時点)がそれで、除却・利活用・その他に分けて制度名と補助率、上限額、担当課まで並んでいます。
上のセレクタの「解体費の補助」も、この一覧と各市町村の公式ページを突き合わせたものです。
この一覧を通して読むと、同じ県内で桁が違うことが分かります。
| 市町村 | 除却の補助(上限) |
|---|---|
| 大山町(集落が実施する場合) | 300万円 |
| 伯耆町(集落等実施) | 200万円/300万円 |
| 湯梨浜町(危険家屋) | 200万円(国の標準除却費が上限) |
| 米子市・倉吉市・琴浦町(特定空家等) | 120万円 |
| 八頭町 | 100万円 |
| 鳥取市 | 60万円+残置物処理費20万円 |
| 江府町(老朽化建物) | 50万円 |
| 琴浦町(予防的な除却) | 15万円 |
ここから外れると、こうなります。
– 日野町には除却の補助が見当たりません。県の令和8年度一覧に載っている日野町の制度は、移住・定住のための住宅整備費補助と家財道具処分費補助の2本だけで、解体そのものへの補助がありません
– 日吉津村は、一覧に名前そのものがありません。県内で唯一の村で、空き家バンクもありません
– 上限が大きい枠ほど、条件が重い。大山町の300万円は「集落が実施する場合」、湯梨浜町の200万円は「町が危険家屋として認定した特定空き家等」です。まだ特定空家等に指定されていない家は、この枠に入りません
– 予防的に壊したい人の枠は小さい。琴浦町の予防的除却は上限15万円です
そして、補助が下りても全額は出ません。上限60万円が使えても、解体費が150万円かかる木造住宅なら90万円は自分で出すことになります(空き家の解体補助金は自治体で条件が違う、受付終了したら)。
壊してから売る、という順番が唯一の道ではありません。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、先に済ませていただく必要はありません。
補助の対象から外れた、あるいは自己負担が出せないという場合は、壊さずに手放す道があります。物件の所在地と地番をお知らせください。鳥取県の物件について相談する
市街化調整区域があるのは、鳥取県のどこか?

4市村だけです。鳥取市・米子市・境港市・日吉津村。それ以外の15市町村には、市街化調整区域という区分そのものがありません。
県は県内を18の都市計画区域に分けて都市計画区域マスタープランを定めていますが、区域区分(線引き)を置いているのは鳥取都市計画区域(鳥取市)と米子境港都市計画区域(米子市・境港市・日吉津村)の2つだけです。
倉吉市を含む区域については、県のマスタープランにこう書かれています。
区域区分の有無の判断基準に基づき、非区域区分都市とする。
(倉吉都市計画区域 都市計画区域マスタープラン)
「市街化調整区域だから建てられない」という前提から入ると、鳥取県では話の筋がずれます。
県内15市町村では、そもそもその区分が無いからです。
代わりに効いてくるのは建築基準法43条の接道と、農地・保安林・砂防などの個別の規制です。
再建築ができるかどうかは、区域の名前ではなく前面道路の扱いで決まる地域のほうが多い、ということです。
県の条例が効くのは、境港市と日吉津村だけ
もう一段ややこしいのが、誰が許可を出すかです。県の開発許可制度の手引き(令和7年10月)には、市街化調整区域の立地基準についてこう書かれています。
県の条例は、鳥取市(中核市)と米子市(事務処理市)には適用されません。
つまり、線引きのある4市村のうち、鳥取市と米子市は自分で基準を持っており、県に聞いても答えが出ません。県条例(鳥取県市街化区域と一体的な地域等に係る開発許可等の基準に関する条例)が適用されるのは、境港市と日吉津村の2つだけです。
都市計画法34条11号の区域指定も、その2つにしかありません。
| 指定区域 | 所在 |
|---|---|
| 境港地区 | 境港市外江町・芝町・渡町・森岡町・中野町・福定町・竹内町・誠道町・高松町・三軒屋町・幸神町・新屋町・麦垣町・小篠津町・財ノ木町の各一部 |
| 日吉津地区 | 西伯郡日吉津村大字日吉津・大字富吉・大字今吉の各一部 |
(平成21年9月29日指定 鳥取県告示第609号・第610号、令和4年3月11日指定 鳥取県告示第85号)
11号の区域に入っていても、建てられるとは限りません。
県の手引きによると、条件は自己居住用の専用住宅または兼用住宅であること、3階建以下であること、そして
申請者や同居者が同じ市町村内に他の自己用住宅を持っていないこと。
すでに家を持っている方が、相続した土地に建て替える、という使い方はできません。
浸水想定区域に当たる場合は、地盤の嵩上げや居室の高床化といった防災対策措置も条件になります。
確かめる順番は、どの市町村でも同じです。
- 都市計画の区域……線引きのある4市村か、非線引きか、区域の外か
- 建築基準法43条2項2号……再建築不可(未接道で建て替えができない状態)かどうかは、ここで決まります
- 許可の窓口……鳥取市は中核市、米子市は事務処理市。境港市と日吉津村は県。同じ調整区域でも聞く先が違います
- 建物の状態と築年数……現況のまま扱えるかを見ます
全19市町村が豪雪地帯。特別豪雪地帯はゼロ
国土交通省の豪雪地帯及び特別豪雪地帯の指定地域によると、鳥取県は19市町村すべてが豪雪地帯で、県全域が指定されています。一方で特別豪雪地帯は1つもありません。中国地方には特別豪雪地帯が1市町村もなく、全国201市町村がすべて北海道から近畿以東に集まっています。
これは、実務ではこういう意味になります。
- 冬は現地が止まるが、春まで動かないほどではない。東北や北陸のように解体工事が1シーズン丸ごと動かない、という地域ではありません
- それでも屋根と雪の管理は毎年かかる。遠方にお住まいだと、そのたびに誰かに頼むことになります
- 傷みは進む。積雪と凍結をくり返すぶん、傷み方は雪のない地域より速く進みます
土地の性格も押さえておいてください。林野庁の都道府県別森林率・人工林率によると、鳥取県の森林率は74%(全国67%)、人工林率は54%で全国40%を大きく上回ります。
植えて育てた山が多いということは、相続で山林が一緒に付いてくる相談が多いということでもあります。宅地だけを見て話を進めると、後から山と農地が出てきます。
空き家は、傷んだから売れなくなるのではありません。
決めかねている間に傷みます。雪と湿気の多い地域では、その速さが上がるだけです。
冬に現地が動かなくても、登記も区域も接道も、雪の有無とは関係なく調べられます。
鳥取県の空き家は処分できる?この状態でも手放せる形|条件別の答え
線引きのない市町村が多い鳥取県では、「調整区域だから売れない」という説明がそのまま当てはまりません。まず線引きの有無から確かめます。
当社へのご相談で多いのは、次の形です。
| よくある形 | 鳥取県での見方 |
|---|---|
| 再建築不可・未接道 | 線引きが無い市町村でも、接道が足りなければ建て替えはできません。区域の名前ではなく前面道路で決まります |
| 相続した空き家 | 「その他の空き家」が全国の1.6倍という県の姿は、そのまま相続後に止まった家の多さです |
| 山林・農地が一緒に付いてくる | 森林率74%・人工林率54%の県です。宅地だけのつもりが、山と農地まで相続していることがあります |
| 市街化調整区域 | 鳥取市・米子市・境港市・日吉津村の4市村だけの話です。窓口も市と県で分かれます |
未登記、残置物、共有持分だけ、私道や境界が決まっていない、地主のいる土地——どれも、それだけを理由に取扱いの対象から外すことはしていません。分野ごとの詳しい扱いは、次のページにあります。
鳥取県の空き家を処分するには、何から決めるか?
鳥取県の空き家の処分は、空き家バンクに載せて待つ、解体して手放す、現況のまま買取に出す、の3つに分かれます。どれが合うかは、物件のある市町村で解体の補助があるか、空き家バンクで動く型かどうかで変わります。
解体の補助は、市町村ごとに有無も条件も違い、受付期間や予算に上限があります。補助を当てにして解体費を立て替える前に、建物を残したまま手放せるかを先に確かめるほうが、費用の出方は読みやすくなります。
解体費の内訳と追加費用は、空き家の処分費用の決まり方の記事で整理しています。
県外に住んでいても進められるのか
進められます。鳥取まで出てきていただく必要も、現地に立ち会っていただく必要もありません。線引きの有無、許可の窓口が市か県か、接道、登記——この調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。手順は事業内容をご覧ください。
鳥取県の対応エリアはどこまで?
鳥取県全域に対応しています。上のセレクタに、県内19市町村をすべて並べています。
絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。建て替えの可否も補助の中身も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。市町村名と4市14町1村という内訳は、県の県の概要で確認しています。
セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
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当社は現況のまま取り扱っています。片付け・解体・測量を、先に済ませていただく必要はありません。
ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。お引き受けできるかは物件ごとの個別の判断で、条件によっては成立しないこともあります。その場合も、なぜ難しいのかと、ほかにどんな道があるのかはお伝えします。
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ほかの都道府県をお探しですか
鳥取県以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。
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お探しの県のページがまだ無い場合も、お問い合わせから直接ご相談いただけます。
所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と区域区分を当社で調べてお答えします。
会社概要
ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。
