
和歌山県の訳あり不動産は、空き家率が全国で2番目に高い県での相談になります。再建築不可・共有持分・未登記・山林付きのいずれであっても、30ある市町村のどこかで打てる手が変わります。
ここでは県と市町村の公式資料をもとに、公的な制度から外れた物件がどうなるのかまで書きます。
結論から書くと、和歌山県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。
「空き家バンクに載せたが問い合わせが来ない」「相談会に行ける距離ではない」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。和歌山県の物件について相談する
空き家率が全国2位。それ以上に効いているのは何か?

世帯数が減り始めたことです。まず数字を見てください。
空き家率21.2%は、徳島県の21.3%に次ぐ全国2位。賃貸にも売却にも出されていない空き家の割合12.1%も、全国5.9%のおよそ2倍です。ここまでは「空き家が多い県」の話にすぎません。
本当に効いているのは世帯数です。
令和7年国勢調査で、全国の世帯数は5年前より2.3%増えました。人口が減っても、単身化が進むので世帯は増える。それが全国の形です。
ところが和歌山県の世帯数は5,425世帯の減少(-1.4%)。
世帯数が減った道県は全国で15。近畿では和歌山県と奈良県の2つだけです。
世帯が増えている間は、家が余っても誰かが入る余地があります。世帯まで減ると、空き家はそのまま純増します。売り出しても動かない理由の一つがここにあります(地方の空き家が売れない3つの理由)。
物件のある市町村を選んでください
ここから先は市町村ごとに事情が変わります。空き家バンク、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。
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空き家バンクは和歌山県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-11-05時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。
表示した制度は、その市町村が決めた条件に合う物件のためのものです。条件に合わなかった場合や、合っていても費用を先に出せない場合に道が無くなるわけではありません。現況のまま買い取る側に回るのが当社です。
県が1つにまとめた空き家バンクでも、載らない物件がある
和歌山県は、市町村ごとにばらばらにせず、移住サイトわかやまLIFEの住まいポータルで県内の空き家をまとめて公開しています。市町村の空き家バンクに登録した物件が、県のサイトからも探せる形です。探す側からすると、これは分かりやすい仕組みです。
ただし、まとめたことで見えてくるものもあります。掲載されている物件の価格帯を見ると、50万円・20万円といった値がふつうに並びます。それでも動かない物件があるということです。
- 接道が足りず建て替えができない土地。買主側で住宅ローンの審査が通りにくくなります
- 家財がそのまま残っている家。写真を出せず、見学の申し込みが入りません
- 名義が共有のまま、あるいは建物が未登記。買主が現れても決済まで届きません
- 相続登記が済んでいない。登記名義人が亡くなった方のままだと、そもそも登録を受け付けてもらえないことがあります
- 山林や農地が一緒に付いてくる。宅地だけ買いたい人が手を引きます
空き家バンクへの登録と、買取の検討は同時に進められます。登録から1年動かなかった段階でのご相談も普通にいただきます。所在地と地番をいただければ、どこで止まっているかを当社で確かめます。
「市街化調整区域だから」と言われるのは和歌山市だけ

令和7年都市計画現況調査によると、和歌山県には都市計画区域が25あり、面積は92,365ha。県土は472,471ha(林野庁)ですから、県土の5分の1に届きません。
そして区域区分(線引き)がされているのは、和歌山都市計画区域ただ1つです。市街化区域7,415.4ha・市街化調整区域13,469.6haを合わせた面積は、和歌山市の市域とほぼ一致します。
| 土地の立場 | 対象 | 建て替えで問題になるもの |
|---|---|---|
| 線引きの中 | 和歌山市 | 市街化調整区域かどうか。都市計画法34条の許可 |
| 非線引き都市計画区域 | 海南・橋本・有田・御坊・田辺・新宮・紀の川・岩出の各市、かつらぎ・九度山・高野・湯浅・有田川・由良・みなべ・白浜・上富田・すさみ・那智勝浦・太地・串本の各町、美浜町 | 接道義務。用途地域の有無。農地転用 |
| 都市計画区域の外 | 紀美野町・広川町・日高町・印南町・日高川町・古座川町・北山村 | 都市計画法の線引きの話にならない。林地開発や農地の側 |
和歌山市以外で「調整区域だから無理」と言われたら、確かめ直す価値があります。
和歌山県では市街化調整区域そのものが和歌山市にしかありません。
実際に止まっているのは、たいてい接道か農地か登記のどれかです。
どこで止まっているかが違えば、打つ手も変わります。
再建築不可や未接道であることだけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはありません。共有持分だけ、未登記、残置物、相続登記の未了、山林や農地が一緒に付いてくる形も、そのまま伺います。
条件ごとの見方は、分野別のページにまとめています。
県の相談窓口は、どこまで届くのか?
和歌山県は、空き家の相談の受け皿を県として用意しています。ここは他県より手厚い部分です。
- わかやま空き家相談窓口……県が委託した公益社団法人和歌山県宅地建物取引業協会が運営し、空き家管理活用マイスターと呼ばれる相談員が、他の士業とも連携して対応します。電話予約のほか、インターネット相談サイト「TAKUSERU(タクセル)」からも申し込めます(県のページ)
- 空き家なんでも相談会……県内各地で年間20回以上開かれています。会場は岩出市・和歌山市・田辺市・九度山町・橋本市・新宮市・海南市・湯浅町・串本町・高野町・御坊市・かつらぎ町・白浜町など。振興局の会議室が使われることも多くあります(開催予定)
- 和歌山県空家等対策推進協議会……県と関係団体で対策を検討する場です
- 空き家発生予防のためのガイドブック……空き家になる前に手を打つための冊子を県が公開しています
制度としてはよくできています。そのうえで、届かない人がはっきりしています。
- 相談会は予約制で、申込期限は開催日の3営業日前。思い立った日には行けません
- 会場に行ける方が前提です。和歌山県の空き家の多くは、県外に住む相続人が持っています。大阪や東京から半日かけて会場へ行くのは現実的ではありません
- 相談は相談で終わります。「こういう方法があります」と教わっても、買い手を連れてきてもらえるわけではありません
- 予防のガイドブックは、すでに空き家になっている家には間に合いません
ここが、当社が引き受けている場所です。現地にお越しいただく必要も、会場に来ていただく必要もありません。登記・区域・接道の調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。
30市町村のうち23が過疎地域。それで何が変わるのか
総務省の過疎対策によると、和歌山県で過疎地域の指定を受けているのは23市町村(全部過疎17・一部過疎4・みなし過疎2)です。県内30市町村のうち、4分の3以上が過疎地域にあたります。
近畿では滋賀4・京都12・大阪4・兵庫16・奈良19に対して、和歌山23。比率でも実数でも近畿で最も多い県です。
所有者から見ると、これは二つの意味を持ちます。
- 移住・定住の補助が手厚くなる方向。過疎地域は国の財政支援の対象なので、市町村が改修費や取得費の補助を出しやすくなります
- 買い手の母数が小さくなる方向。補助があっても、そもそも移り住む人の数が限られます
補助が厚い地域ほど、売れないわけではありません。
売れないのは補助の有無ではなく、その物件に付いている条件です。
再建築ができない、名義が揃っていない、家財が残っている——
補助はこれらを解きません。条件のほうを引き受ける相手が要ります。
山と川しかない土地でも、手放せるのか?
手放せる場合があります。和歌山県の森林率は76%で全国8位、人工林率は61%で全国6位(林野庁、令和4年3月31日現在)。森林361,328haのうち220,320haが人が植えた林です。紀州材の山が、相続のたびに宅地と一緒に出てきます。
極端な例が北山村です。和歌山県で唯一の村であり、全国でただ一つ、県内の他市町村と接していない飛び地の村。村自身が「面積の93%は山林」と書いています。
- 宅地を手放したいのに、同じ相続で山林が十数筆付いてくる
- 境界が分からない。杭が無く、隣地の所有者とも連絡が取れない
- 林道から離れていて、木を出す費用のほうが木の値段より高い
- 分収林契約が付いていて、自分だけでは決められない
山林だけを切り離して残すと、次の代でもう一度同じことが起きます。宅地と山林をまとめてのご相談も伺っています(山林だけ断られる理由)。
解体の補助は、和歌山県ではどこで止まるのか?
ほぼすべての市町村が、先に「認定」を求めます。上のセレクタに市町村ごとの制度を載せましたが、金額より効いてくるのは入口のほうです。
和歌山県の除却補助には、はっきりした共通点があります。和歌山県空家等対策推進協議会の判断基準による不良度の評点が要件になっていて、多くの市町村が100点以上を求めます。
御坊市や日高川町のように、評点によって補助率を2段階に分けている市町もあります(100点以上なら5分の4・上限80万円、それ未満なら大きく下がる)。
つまり、申し込む前に市町村の現地調査を受け、点数が足りなければそこで終わりということです。
- 点数が足りない。まだ住めそうな家は「不良空家」に当たらず、対象になりません
- 抵当権が残っている。湯浅町のように、所有権以外の権利が設定されていないことを要件にしている町があります
- 認定申請の期間が短い。新宮市は認定申請が10月30日まで、串本町は11月27日まで。年度の後半には締まります
- 市町村内の業者に限られる。有田市・御坊市・印南町・白浜町・みなべ町・串本町などが市町村内の業者の施工を条件にしています
- 家財と門・塀は対象外。ほとんどの市町村で、家財道具の処分費と工作物の撤去費は補助の外です
- そもそも制度が見当たらない市町がある。和歌山市・田辺市・紀の川市・岩出市・九度山町・高野町・上富田町・すさみ町・太地町・古座川町では、除却補助のページを見つけられませんでした
橋本市の制度は、この構造をいちばんよく表しています。名称は「空家等対策推進助成金」ですが、市は一般的な除却への補助ではないと明記しており、対象は土地と建物の所有者が違う・再建築不可・狭小地といった、解体そのものが難しい事案に限られます。受付枠は3件です。
解体できる物件のための制度はあっても、解体しにくい物件のための枠はごくわずか。そこに当社が入ります。現況のまま、解体も片付けもしていただかずにお引き受けできる場合があります。
和歌山県の対応エリアはどこまで?
和歌山県全域に対応しています。上のセレクタに、県内30市町村をすべて並べています。
絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。線引きの有無も補助の中身も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。
地域の区分は、和歌山県が使っている海草・那賀・伊都・有田・日高・西牟婁・東牟婁の7つの振興局管内に合わせています。
セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
和歌山県に関係する記事
相続した空き家の手放し方など、全国で共通の話はコラム一覧にまとめています。
あわせて読まれているものを挙げます。
ご相談の前に
- 固定資産税の課税明細(所在地と地番、評価額が分かります。これ1枚がいちばん効きます)
- 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
- 名義(単独か共有か、相続の途中か)
- 同じ相続で山林や農地が付いてきていないか
- 県の空き家バンクや相談会を使ったことがあれば、そのときに言われたこと
和歌山県のご相談は、県外にお住まいの相続人からのものが多くなります。和歌山まで来ていただく必要はありません。都市計画の区域も建て替えの可否も、当社で調べます。
ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。ご希望の金額と開きがある場合、相続人の間で合意ができていない場合などは、成立しないことがあります。その場合も、なぜ難しいのかと、ほかにどんな道があるのかはお伝えします。
税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。
ほかの都道府県をお探しですか
和歌山県以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。都道府県は日本地図から選べます。
近畿とその周辺では、次のページを公開しています。
お探しの県のページがまだ無い場合も、お問い合わせから直接ご相談いただけます。
所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と区域区分を当社で調べてお答えします。
会社概要
ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。
