徳島県の訳あり不動産|空き家率が全国一の県で

緑の渓谷に架かる祖谷のかずら橋(イメージ)
写真はイメージです(緑の渓谷に架かる祖谷のかずら橋をもとに作成したもので、実際の風景とは異なります)

徳島県の訳あり不動産は、再建築不可・共有持分・相続した空き家・山林のいずれであっても、24ある市町村のどこにあるかで打てる手が変わります。この県は空き家率が47都道府県でいちばん高く、しかも放置されやすい空き家の割合が全国の2倍を超えます。

ここでは県と市町村の公式資料をもとに、制度から外れた物件がどうなるのかまで書きます。

結論から書くと、徳島県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。

「判定の順番待ちが長い」「空き家バンクに出したが見に来ない」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。徳島県の物件について相談する

「調整区域だから」と言われるのは、24市町村のうち8市町だけです

徳島県で市街化調整区域があるのは8市町だけであることを示した図解
線引きは徳島東部都市計画区域だけ

徳島県で市街化調整区域があるのは、徳島東部都市計画区域だけです。県のすだちくんコールに、こう書かれています。

県内には、7つ(徳島東部、日和佐、牟岐、藍住、脇、貞光、池田)の都市計画区域が指定されています。そのうち、徳島東部都市計画区域において市街化区域と市街化調整区域の区域区分(線引き)がなされています。その他の6つの都市計画区域については区域区分(線引き)が定められていない、非線引き都市計画区域となっています。

線引きをしている徳島東部都市計画区域は、別のページによると徳島市・鳴門市・小松島市・阿南市・吉野川市・石井町・松茂町・北島町の5市3町で構成されています。

残りの16市町村には、市街化調整区域という区分そのものがありません。
美馬市・三好市・つるぎ町・東みよし町・那賀町・美波町・牟岐町・海陽町・神山町・上勝町——
西部と南部のほぼ全域が、これに当たります。
「調整区域だから建て替えができない」という全国向けの説明は、これらの市町村には当てはまりません。

では、8市町の調整区域にある物件はどうなるのか。ここで効くのが都市計画法34条11号の区域指定です。

徳島県は都市計画法第34条第11号に基づく区域の指定で、都市計画法施行条例(平成12年徳島県条例第57号)第6条第2号・第3号に基づく区域を図面にして公開しています。

市町区域指定図の出どころ
鳴門市・吉野川市・小松島市・石井町・松茂町・北島町県が区割図と区域指定図をPDFで公開
徳島市・阿南市各市のホームページで公開(阿南市のページ)

県は、この図についてはっきり但し書きを付けています。
「図で示す区域内において、同条例第6条各号の基準をすべて満たす必要があります。
このため、図で示す区域内のものであっても、他の基準を満たさないものは、許可の対象となりません」。
区域に入っていることは、建てられることを意味しません。
接道・排水・敷地の規模など、ほかの号でつまずく形が残ります。

区域から外れた、あるいは区域内でも他の基準に合わない——という土地は、更地にしても買い手が付きません。その状態のまま、建物が建ったままでご相談いただけます。市街化調整区域の物件と再建築不可・未接道に、詳しい扱いを書いています。

空き家率21.3%の中身は、ほかの県と何が違うのか?

徳島県の空き家率とその中身を示した図解
放置されやすい空き家が全国の2倍超

賃貸にも売却にも出されていない空き家の割合が、全国の2倍を超えています。空き家率そのものが高いだけの県とは、意味が違います。まず県全体の数字を見てください。

空き家率

21.3%

47都道府県でいちばん高い。全国は13.8%

令和5年/総務省統計局 令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計

人口

668,013人

令和8年8月1日現在推計/徳島県 徳島県推計人口

世帯数303,975世帯令和8年8月1日現在推計/徳島県 徳島県推計人口
人口の増減5年で44,070人減(6.12%減)令和7年国勢調査 速報値/徳島県「令和7年国勢調査結果速報について」(令和2年の719,559人から675,489人へ)
世帯数の増減5年で3,918世帯減(1.27%減)令和7年国勢調査 速報値/徳島県「令和7年国勢調査結果速報について」(世帯数が国勢調査で減ったのは昭和25年以来)

総務省統計局の令和5年住宅・土地統計調査 住宅及び世帯に関する基本集計によると、空き家率21.3%は47都道府県でいちばん高い数字です。ただし、ここで止めると読み違えます。

「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家率」が12.2%。全国は5.9%です。
これは賃貸に出しているアパートの空室でも、売りに出している家でも、別荘でもない空き家——
つまり誰も使う予定がないまま置かれている家の割合です。
鹿児島県13.6%、高知県12.9%に次ぐ水準で、西日本で高い傾向と国の資料も書いています。

同じ四国でも、隣の香川県は9.7%です。空き家率18.6%と高い県ですが、そちらは賃貸用の空室が数字を押し上げている部分が大きい。徳島県の高さは、アパートの空室ではなく一戸建の放置から来ています。

県自身の集計はもっと具体的です。県の空き家等の適正管理についてによると、総住宅数38万9千200戸のうち「利用予定のない空き家」は4万7千600戸。5年前から8千300戸増えています。

物件のある市町村を選んでください

ここから先は市町村ごとに事情が変わります。空き家バンク、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。

物件のある市町村を地図で押してください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。

徳島市鳴門市小松島市阿南市吉野川市阿波市美馬市三好市勝浦町上勝町佐那河内村石井町神山町那賀町牟岐町美波町海陽町松茂町北島町藍住町板野町上板町つるぎ町東みよし町

濃い緑の市町村にはページがあります。小さな町村は、下の「一覧から選ぶ」からも選べます。

地図か一覧から市町村を選んでください。

一覧から選ぶ
東部圏域(徳島市・鳴門市・小松島市・吉野川市・阿波市・勝浦郡・名東郡・名西郡・板野郡)
南部圏域(阿南市・那賀郡・海部郡)
西部圏域(美馬市・三好市・美馬郡・三好郡)

空き家バンクは徳島県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-11-04時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。

地図は国土交通省「国土数値情報(行政区域データ)」を加工して作成しています。

人口は徳島県の推計人口(令和8年8月1日現在推計)によります。
市町村別の空き家率は、徳島県として公表されていません。県の統計情報の住宅・土地統計調査のページも、公表されているのは県全体の集計までです。分からないものは推測で埋めていません。

解体の補助が24市町村すべてにあるのに、なぜ動かないのか?

徳島県の除却補助の上限が市町村で違うことを示した図解
人口の多い2市がいちばん薄い

制度が「ある」ことと、その物件に使えることは別だからです。徳島県は県内市町村が実施する空き家に関する支援制度についてで、24市町村すべての除却補助を一覧にしています(令和8年4月時点)。空白の市町村がひとつも無い県は、全国でも多くありません。

ところが額は横並びではありません。県の市町村補助一覧(除却)をまとめると、こうなります。

補助率と上限市町村
5分の4・上限80万円小松島市・吉野川市・美馬市ほか合わせて17市町村
3分の2・上限80万円三好市・東みよし町
3分の2・上限60万円鳴門市・阿波市・海陽町
2分の1・上限50万円阿南市(県内人口2位)
2分の1・上限30万円徳島市(県内人口1位)

人口がいちばん多い2つの市が、いちばん薄い枠になっています。
人口239,394人の徳島市は上限30万円で、市の案内によると募集は20件程度の先着、
市税の滞納があると対象外、ほかの助成交付金を受けた建築物も対象外です。
一方、人口1,158人の上勝町は5分の4・上限80万円。
空き家が多いのは山あいの町ですが、戸数そのものが多いのは徳島市です。

そして、どの市町村でも共通して先に立ちはだかるのが不良度判定です。

  • 空き家判定士の不良度判定を通らないと、申請にすら進めません。国が定める不良住宅の測定基準で評点100点以上、という要件が勝浦町などで明記されています
  • 受付の窓が狭い市があります。小松島市の事前受付は年に一度、3週間ほどの期間だけ(令和7年度は6月9日から27日まで)。しかも不良度判定の自己負担金3千円を、判定士へ直接支払います
  • 申込が予定件数を超えると、緊急度の高い順になります(小松島市)。判定に通っても順番は保証されません
  • 交付決定の前に契約・着工すると対象外。これは全市町村で共通です
  • 町内・市内の業者に限るという条件が付く市町村があります(勝浦町ほか)。相見積りが取りにくくなります
  • 家財道具・庭木・庭石・雑草の処分費は対象外(藍住町)。片付けの費用は自分で出すことになります
  • 町税等の滞納があると申請できません(藍住町・徳島市ほか)

補助が下りても、全額ではありません。5分の4・上限80万円なら、解体費150万円で自己負担は70万円です。上限30万円の徳島市なら120万円が残ります(空き家の解体補助金は自治体で条件が違う、受付終了したら)。

壊してから売る、という順番が唯一の道ではありません。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、先に済ませていただく必要はありません。
判定で100点に届かない、受付の期間を逃した、順番待ちが長い、自己負担が出せない——
そういう場合は、壊さずに手放す道があります。物件の所在地と地番をお知らせください。
徳島県の物件について相談する

なお、神山町だけは形が違います。町の支援制度一覧には、国県補助事業の枠(5分の4・上限80万円)とは別に、町単独事業の枠(5分の2・上限40万円)が用意されています。国県の枠から外れた人の受け皿を町が自前で持っている、県内では珍しい形です。

空き家バンクが無い5市町では、どこに出すのか?

県の住宅供給公社が受け持ちます。徳島県の空き家バンクは、県と市町村の二階建てになっています。

県のとくしま空き家スタイル(空き家バンク)によると、徳島県住宅供給公社が運営する「とくしま回帰」空き家情報バンクは、次の2つを載せています。

  1. 徳島県住宅供給公社が分譲した団地の空き家情報
  2. 空き家バンクが設置されていない市町村の空き家情報

2番目がこの県の特徴です。県内24市町村のうち19には市町村の空き家バンクがありますが、徳島市・小松島市・松茂町・藍住町・板野町の5市町にはありません。その5市町の物件は、県の公社の空き家バンクが引き受ける形になっています。

市町村の空き家バンクも、運営の形はばらばらです。

石井町と北島町はアットホームの空き家バンクを自治体名義で使い、上勝町は「かみパラ」、神山町は「イン神山」という町の情報サイトの中に置き、阿南市に至っては県の「とくしま空き家スタイル」の中に市のページがあるという形です。

入口が分かれていることより、出したあとが問題になります。
空き家バンクは自治体が情報を提供する仕組みで、あっせんや契約は行いません(県の説明のとおりです)。
載せても見に来ない、問い合わせが来ない、という状態が続いたとき、次の手が用意されていません。

県は、そこを埋める仕組みを2つ持っています。どちらも知事が登録する制度です。

制度中身
とくしま地方創生空き家判定士建築士かつ既存住宅状況調査技術者で、養成講習を受けた人。令和8年4月1日で131名。外観調査で「利活用可能」と「老朽危険」を分け、除却タイプでは不良度判定を行います
徳島県空き家コーディネーター県内に事務所を持つ宅地建物取引業者の宅地建物取引士で、養成講習を受けた人。重要事項説明と契約書の作成を行います
  • 空き家判定士は、判定する人です。買う人ではありません。判定で「老朽危険」と出ても、その先の解体費は所有者が出します
  • 空き家コーディネーターは、取引の相手が見つかってから動きます。買い手が現れない物件では出番がありません
  • どちらの制度も、売れない物件を売れるようにする仕組みではありません

空き家バンクに載せても動かなかった物件こそ、当社にご相談いただく形です。残置物が残っていても、鍵が見つからなくても、そのままで結構です。

人口だけでなく世帯まで減ると、何が起きるのか?

住宅の需要そのものが縮みます。多くの県では人口が減っても世帯数は増えます。一人暮らしが増えるからです。徳島県はそこが違います。

県の令和7年国勢調査結果速報によると、令和7年10月1日現在の県の人口は675,489人で、令和2年から44,070人(6.12%)減。同時に世帯数も304,292世帯で、3,918世帯(1.27%)減っています。

国勢調査で徳島県の世帯数が減ったのは、昭和25年以来です。
県の統計表(表1)をたどると、昭和30年から令和2年まで、世帯数は一度も減っていません。
人口が4割近く増えた昭和22年も、人口が減り続けた平成以降も、世帯数だけは増え続けました。
その流れが、令和7年に折れました。

世帯が減るということは、住む人の入れ物としての家が余るということです。空き家率21.3%の裏側にあるのは、この動きです。市町村別に見ると、令和2年から人口が増えたのは北島町(+0.7%)だけで、那賀町は14.86%、牟岐町は16.06%減っています。

「あと数年待てば買い手が出るかもしれない」という前提が成り立ちにくくなっています。
待っている間も、固定資産税と草刈り・見回りの費用はかかります。
遠方にお住まいで、年に一度も見に行けていない——という状態でしたら、
時間が味方をしてくれる局面ではありません。

山林や原野が付いてきたら、どうなるのか?

徳島県では、これが例外ではありません。県の森林・林業施策の推進についてによると、徳島県は県土の約76%を森林が占め、そのうちスギ・ヒノキなどの人工林が約6割です。

相続で家を引き継ぐと、同じ登記簿に山林が何筆も付いてくる——という形が、西部(美馬市・三好市・つるぎ町・東みよし町)や南部(那賀町・海陽町)ではよくあります。

  • 境界が決まっていない。先代が「あの尾根まで」と聞いているだけ、という状態が珍しくありません
  • 道が無い。作業道が崩れていて現地にたどり着けないと、そもそも見積りが立ちません
  • 売っても値が付かないのに、税と管理の義務だけ残る。手放し先が見つからないまま次の相続へ回ります

山林・原野も、住宅と一緒にご相談いただけます。分け方や扱いは山林・原野・別荘地に書いています。境界が決まっていない土地についても、未登記・私道・境界をご覧ください。

この状態でも手放せるのか|徳島県で多い形

徳島県では「調整区域か非線引きか」で入口が分かれ、そのあとは接道と中身の話になります。当社へのご相談で多いのは、次の形です。

よくある形徳島県での見方
相続した一戸建が、誰も使わないまま残っている賃貸・売却用を除く空き家率12.2%。全国5.9%の2倍を超え、この県でいちばん多い形です
市街化調整区域だと言われた該当するのは徳島東部都市計画区域の5市3町のみ。まず34条11号の区域指定図に当たります
非線引き区域だが、道に接していない調整区域の話が出てこないぶん、建築基準法43条の接道が主戦場になります
家に山林が付いてきた県土の約76%が森林。境界未定と作業道の崩落が実際の障害になります

未登記、残置物、共有持分だけ、地主のいる土地——どれも、それだけを理由に取扱いの対象から外すことはしていません。分野ごとの詳しい扱いは、次のページにあります。

県外からでも手続きは進みますか

進みます。徳島まで出てきていただく必要はありません。都市計画区域の別、34条11号の区域指定、接道、山林の筆の確認、登記——この調査は当社で行い、売主様が先に調べる必要はありません。流れは事業内容をご覧ください。

徳島県の対応エリアはどこまで?

徳島県全域に対応しています。上のセレクタに、県内24市町村(8市15町1村)をすべて並べています。県の行政組織にならい、東部圏域・南部圏域・西部圏域の3つに分けて表示しています。

絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。除却補助の額も、線引きの有無も、空き家バンクの有無も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。

セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。

関連するコラム

相続した空き家の手放し方など、全国で共通の話はコラム一覧にまとめています。

ご相談の前に

  1. 固定資産税の課税明細(所在地と地番が分かります。山林が何筆付いているかも、これで見えます)
  2. 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
  3. 名義(単独か共有か、相続の途中か)
  4. すでに空き家判定士の判定を受けているか、空き家バンクに登録しているか

当社は現況のまま取り扱っています。片付け・解体・測量を、先に済ませていただく必要はありません。

ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。お引き受けできるかは物件ごとの個別の判断で、条件によっては成立しないこともあります。その場合も、なぜ難しいのかと、ほかにどんな道があるのかはお伝えします。

税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。

ほかの都道府県をお探しですか

徳島県以外の物件も、同じようにお受けしています。対応エリアは全国です。

四国と近隣では、次のページを公開しています。

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所在地と地番が分かれば、その市町村の制度と規制を当社で調べてお答えします。

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ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。

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