山形県の訳あり不動産は、再建築不可・市街化調整区域・共有持分・相続した空き家のいずれであっても、35ある市町村のどこにあるかで打てる手が変わります。県内26市町村が特別豪雪地帯で、冬の間は現地も工事も止まります。ここでは県と市の公式資料をもとに、制度から外れた物件がどうなるのかまで書きます。
結論から書くと、山形県全域に対応しています。現況のまま、片付けも解体もしていただかない形でご相談いただけます。
すでに「バンクに出したが見に来ない」「補助の対象から外れた」という段階でしたら、物件の所在地と地番だけで話が始められます。山形県の物件について相談する
空き家率は低いのに、放置された家が多いのはなぜか?

賃貸住宅が少なく、持ち家の一戸建がそのまま残る県だからです。まず数字を見てください。
空き家率13.5%は、全国の13.8%をわずかに下回ります。ところが賃貸にも売却にも出されていない空き家の割合は7.9%で、全国の5.9%を2ポイント上回ります。全体では少ないのに、放置されやすい区分だけが多いという逆転が起きています。
理由は住宅の建て方にあります。
令和5年住宅・土地統計調査によると、山形県の住宅のうち一戸建が76.1%。
秋田県(79.4%)に次いで全国2番目の高さです。
そして全国の統計では、一戸建の空き家の約8割が「賃貸・売却用及び二次的住宅を除く空き家」にあたります。
アパートの空室は次の入居者で埋まりますが、持ち家の一戸建は、誰かが決めない限り空いたまま残ります。
人口の動きも急です。令和7年国勢調査で山形県の人口は993,127人となり、国勢調査で初めて100万人を割りました。5年で7.0%の減少です。そして人口が増えた市町村は1つもありませんでした。世帯数は398,213世帯で前回から198世帯増と、ほぼ頭打ちです。
世帯数が増えなくなるということは、新しく住む人より、空く家のほうが多くなるということでもあります。売り出しても動かない理由の一つがここにあります(地方の空き家が売れない3つの理由)。
物件のある市町村を選んでください
ここから先は市町村ごとに事情が変わります。空き家バンクの有無、解体費の補助、当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
物件のある市町村を選んでください。空き家バンク・解体費の補助・当社の対応を、分かっている範囲で表示します。
上から市町村を選んでください。
空き家バンクは山形県の市町村空き家バンク一覧と各市町村の公式ページで確認しています(2026-09-25時点)。制度は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
表示した制度は、その市町村が決めた条件に合う物件のためのものです。条件に合わなかった場合や、合っていても費用を先に出せない場合に道が無くなるわけではありません。現況のまま買い取る側に回るのが当社です。
山形県の空き家バンクは、どこにあるのか?
県の移住交流ポータルサイト「やまがたごこち」に空き家バンクの一覧があります。掲載があるのは35市町村のうち34。小国町だけ一覧になく、町の公式サイトを確かめてもバンクにあたるものは見当たりませんでした(2026年9月時点)。
山形県で特徴的なのは、市町村ごとに形が違うところです。
| 形 | 内容 |
|---|---|
| 広域で1つ | 最上地域には「もがみ空き家の杜」があり、新庄市など最上エリア全域を対象にしています |
| ランドバンク方式 | 鶴岡市は「つるおかランド・バンク」。空き家と空き地を隣接地と組み替えて、狭い路地や小さな敷地をまとめ直す取り組みです |
| 地域のネットワーク | 酒田市は「空き家等情報サイト」を市と地域団体の連携で運営しています |
| 外部サービスに載せる | 金山町はアットホームの空き家バンクを使っています |
| 町の移住サイトの中 | 朝日町・白鷹町・遊佐町は移住サイトの一部としてバンクを持っています |
ランドバンクは、隣の土地とセットになって初めて成り立つ仕組みです。
鶴岡市の取り組みは全国的にも知られていますが、組み替える相手の土地が見つからなければ動きません。
まとまりの悪い土地、離れた場所にある土地は、この仕組みの外に残ります。
登録できても、雪の時期は内覧が止まる
空き家バンクは買い手が自分で探しに来る場所です。山形県ではそこに、季節が乗ります。
- 冬のあいだは敷地に入れず、内覧そのものが組めない地域があります
- 接道が足りず建て替えができない土地。買主側で住宅ローンの審査が通りにくくなります
- 市街化調整区域の宅地。買える相手が資格のある人に限られます
- 家財がそのまま残っている家。写真を出せず、見学の申し込みが入りません
- 名義が共有のまま、あるいは建物が登記されていない状態。買主が現れても決済まで届きません
バンクへの登録と、買取の検討は同時に進められます。登録から1シーズン動かなかった段階でのご相談も普通にいただきます。所在地と地番をいただければ、どこで止まっているかを当社で確かめます。
山形市には解体の補助が2つある。どちらにも当てはまらない場合は?
山形市は、解体費の補助を2本立てにしています。この分け方が、外れる型をそのまま説明してくれます。
| 制度 | 上限 | 対象 |
|---|---|---|
| 老朽危険空き家除却補助事業補助金 | 100万円 | 市の別表第1で100点以上と判定された老朽度の空き家 |
| 市街化区域空き家除却補助事業補助金 | 50万円 | 市街化区域内の、建築物の再建築が法令の規定により可能な敷地(優良宅地)にあるもの |
つまり山形市の考え方はこうです。危ないほど傷んだ家なら壊す費用を多めに出す。傷んでいなくても、跡地がすぐ次の家を建てられる土地なら出す。
裏を返すと、その2つのどちらでもない物件が残ります。
- まだ100点に届かないが、住む予定もない家……老朽危険の枠には入りません
- 市街化区域だが再建築ができない敷地……前面道路の幅が足りない土地は「優良宅地」に当たらず、市街化区域の枠からも外れます
- 市街化調整区域や区域外の家……そもそも市街化区域の枠の対象外です
- 所得が要件を超える……市街化区域の補助は、同一世帯に前年の所得金額655万円を超える人がいると対象外です
- 相続の時期が合わない……市街化区域の補助は、令和4年12月31日以前に相続または遺贈で取得したものが対象です
- 市税の滞納がある……どちらの制度でも要件になっています
再建築ができない土地は、補助の枠からいちばん外れやすい形です。壊しても次の家が建たないため、自治体から見れば「跡地が活きない」土地になるからです。しかし所有者から見れば、再建築ができない土地こそ手放したい土地であることが多いはずです。ここにずれがあります。
そして、補助が下りても全額は出ません。上限50万円が使えても、解体費が150万円かかる木造住宅なら100万円は自分で出すことになります。山形市の市街化区域の制度では家財道具の処分費が補助対象経費に含まれますが、老朽危険のほうでは含まれません(空き家の解体補助金は自治体で条件が違う)。
壊してから売る、という順番が唯一の道ではありません。
当社は建物が建ったままお引き受けしています。解体も片付けも測量も、売主様に先にご負担いただくことはありません。
再建築ができないから補助の枠から外れたという物件こそ、当社が通常お引き受けしている形です。
26市町村が特別豪雪地帯。冬に何が起きるのか

国土交通省の豪雪地帯の地域指定によると、山形県は全35市町村が豪雪地帯で、そのうち26市町村が特別豪雪地帯です。内訳は9市14町3村。全国の特別豪雪地帯201市町村のうち26が山形県にあり、北海道(86)に次ぐ数です。
| 区分 | 市町村 |
|---|---|
| 特別豪雪地帯(全域) | 米沢市/新庄市/上山市/村山市/長井市/尾花沢市/南陽市/西川町/朝日町/大江町/大石田町/金山町/最上町/舟形町/真室川町/高畠町/川西町/小国町/白鷹町/飯豊町/大蔵村/鮭川村/戸沢村 |
| 特別豪雪地帯(一部の地域) | 鶴岡市/酒田市/庄内町 |
県庁所在地の山形市と天童市・東根市・寒河江市は豪雪地帯ですが、特別豪雪地帯には入っていません。同じ県内でも、雪の重さがまったく違います。
雪が空き家に効く順番は決まっています。
- 管理の手間が毎年かかる。人が住んでいなくても、屋根の雪を下ろさなければ建物がもちません
- その費用が続く。遠方にお住まいだと、そのたびに誰かに頼むことになります
- 傷みが早い。積雪と凍結をくり返すため、傷み方が雪のない地域より速く進みます
- 判断が季節に縛られる。現地確認も解体工事も、雪が解けるまで動きません
空き家は、傷んだから売れなくなるのではありません。
決めかねている間に傷みます。雪の多い地域では、その速さが上がるだけです。
冬に現地が動かないのは変えられませんが、冬のあいだに判断まで終えておくことはできます。登記も区域も接道も、雪の有無とは関係なく調べられるからです。
山形県が独自にやっていることは?
県が直接お金を出す解体の補助は見当たりません。そのかわり、山形県には他県であまり見ない仕組みがあります。
- 山形県空き家対策エリアマネージャー認定制度……地域住民や市町村と連携して空き家対策に取り組む人材・団体を県が認定し、活動を支援するものです。令和8年6月15日時点で11者が認定され、認定状況として活動エリアと「地域空き家対策推進計画」が公開されています
- 空き家大辞典(第3版)……空き家の放置リスク、利活用の手法、管理、支援制度と問い合わせ先をまとめた冊子です(県のページ)
- 総合的な空き家対策推進マニュアル……市町村の取り組みを後押しするための手引きです
- 弁護士による無料住宅法律相談……住宅に関する法律相談の窓口を県が案内しています
エリアマネージャーの活動エリアを見ると、山形市の村木沢地区・蔵王地区、米沢市の東町周辺、酒田市の黒森地区、中山町全域、最上地域8市町村——といった具合に、地区の単位まで細かく決められています。
ここが、いちばん分かりやすい「外れる型」です。
エリアマネージャーの認定は11者で、その活動エリアは県内のごく一部です。
自分の物件がそのエリアの中にあるかどうかは、名簿を見ないと分かりません。
エリアの外にある物件には、この仕組みは届きません。
エリアの外の物件でも、所在地と地番が分かればご相談いただけます。当社は地区単位で対象を決めていません。
建て替えできるかどうかは、何で決まるのか?
敷地が何の区域に入っているかと、前面の道路がどう扱われているかで決まります。築年数ではありません。
山形県では、山形市の解体補助のように都市計画の区分そのものが制度の条件になっている例があります。区域指定の内と外では、同じ広さの土地でも値段の付き方がまったく別になります。再建築不可や市街化調整区域であることだけを理由に、査定や取扱いの対象外とすることはありません。共有持分だけ、未登記、残置物、相続登記の未了、山林や農地が一緒に付いてくる形も、そのまま伺います。
条件ごとの見方は、分野別のページにまとめています。
県外に住んでいても進められるのか
進められます。山形まで出てきていただく必要も、現地に立ち会っていただく必要もありません。登記・区域・接道の調査は当社で行い、費用を先にご負担いただくことはありません。雪の時期は現地確認が春まで待ちになりますが、調査と判断は冬のうちに進められます。手順は事業内容をご覧ください。
山形県の対応エリアはどこまで?
山形県全域に対応しています。雪が多いという理由で断ることはしていません。上のセレクタに、県内35市町村をすべて並べています。
絞らない理由は単純で、絞っても当たらないからです。建て替えの可否も補助の中身も市町村ごとに決まっているので、「この地域なら大丈夫」という線の引き方が成り立ちません。市町村名と地域の区分は、県の令和7年国勢調査人口速報集計 山形県結果で使われている村山・最上・置賜・庄内の4地域に合わせています。
セレクタの一覧は対応している範囲を示したもので、それぞれの市町村での取扱実績を示すものではありません。
制度の内容は変わります。申し込む前に各市町村へご確認ください。
関連するコラム
山形県に絞ったコラムはまだありません。全国共通の内容はコラム一覧にまとめています。<!– /chiiki:columns –>
ご相談の前に
- 固定資産税の課税明細(所在地と地番、評価額が分かります。これ1枚がいちばん効きます)
- 建物があるかどうかと、ある場合はおおよその築年数
- 名義(単独か共有か、相続の途中か)
- 過去に売りに出したことがあれば、そのときの価格と期間
当社は現況のまま取り扱っています。片付け・解体・測量を、売主様に先にご負担いただく必要はありません。都市計画の区域も建て替えの可否も、当社で調べます。
ただし、すべてをお引き受けできるわけではありません。ご希望の金額と開きがある場合、費用のご負担にご同意いただけない場合、相続人の間で合意ができていない場合などは、成立しないことがあります。その場合も、なぜ難しいのかと、ほかにどんな道があるのかはお伝えします。
税務や登記の扱いについては、最終的に税理士・司法書士へご確認ください。当社で分かる範囲はお答えしますが、個別の判断は専門家のものです。
会社概要
ごえん株式会社(ゴエンカブシキガイシャ)。茨城県土浦市文京町4-8。宅地建物取引業免許 茨城県知事免許(4)第0006708号。訳あり不動産の買取・再販を専門に、全国で対応しています。
